第41話 [番外編1] ストーカと書いて…

……絶空……


志麻の必殺技だ。



鋭い斬撃はオーガの首と身体を別れさせた。


強固さには自信があった。ましてや最終形態の自分の首を落とされるとは夢にも思っていなかった。


「おぉ。ワシの体が見えるぞ。女、貴様ワシらの勝負に水を差すか。貴様は……」


容赦なく頭を割る志麻。

さらに半分にし、さらに半分に切ったところで志麻は意識が遠のいた。神供が切れたのだ。

細切れにしたオーガは消え、その核だけが後に残った。


「力が抜けたからまさかと思ったけど。さすが志麻さんだ。俺の攻撃なんてほどんど効いてなかったのに。」


瑛人はそう呟くと、志麻を木陰に連れて行き、少しの間、志麻の寝息を聞く。

今なら志麻に何をしても許されるそんな気がした。

瑛人はそんな気がしていた。

はぁはぁはぁ……

今なら……

「瑛人…。なんで私のためにそんなボロボロになってまで戦うのよ。」


突然話し出した志麻に驚きを隠せなかったが、瑛人は誇らしく言った。


「俺は志麻さんの…。」

ニコッと笑い、電池が切れたように瑛人は志麻の隣に倒れた……。

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