第30話 居たの?!!!
そのころの仮面衆、広間で茶を飲みながら。。。
正吉「・・・今回俺たちは何もできなかったな。。。」
雷太「御屋形様におんぶにだっこだね。もう一人でなんでもできるんじゃないの?って思っちゃうね。」
蝶「なんか知らない内に終わってたわね~。でも御屋形様があれだけ血まみれになるって、敵も相当オカシイはずよ。私達なんか御屋形様の邪魔にしかならないわよ、きっと。」
ねね「私達も相当強くなってるはずなんだけどね~、一般レベルでは。。。」
部屋の隅で本を読みながら源三がボソッと言う。
源三「・・・修行するしかないんじゃないのか?」
他の四人が押し黙る。続ける源三。
源三「お前たちの言葉からは自虐と諦めしか感じられん。でも、それで良いと思っているわけでもあるまい。」
正吉「そうだな。ぶつぶつ文句言ってないで修行しようか。」
蝶「・・・ワケの分からない強さの敵もこれから増えるかもしれないもんね。」
ねね「この若さで死にたくないから修行する。」
雷太「たまにしか喋らないけど良い事言うね、源三兄ちゃん。」
源三「後悔を抱えたままでは本を読むにしろ寝るにしろ、居心地悪いからな。」
正吉「そうだな、やれることはやっておこう。御屋形様に毎回怪我をさせるわけにもいかん。」
蝶「ところでねね、最近木下様とは上手くいってる?」
ねね「あー、まぁ尽くしてくれてるのは分かるんだけど、もっとこう、なんだかなー、ガーンときてほしいのよねー。でも働き者だから稼いでくれるのよね。でも顔がサルなのよねー、しょうがないけど。あ、でもこの前の贈ってくれた着物はなかなか良かったわー。あと、・・・」
暫く続きそうな雰囲気があったので、蝶が割って入る。
蝶「上手くいってるのかどうか分からないのが分かったわ。まぁ気長にやってちょうだい。」
雷太「正吉兄ちゃんはこの前お見合いしてなかった?」
正吉「あぁ、前多殿のご息女だな。断ったよ、仕事忙しいし。」
雷太「幸せがどんどん逃げちゃうねぇ。。。源三兄ちゃんは現実よりも文字派だし。」
源三「ん!?俺、付き合ってる女の子いるぞ。人を変態扱いするな。」
「「「「えっ!?」」」」
心が折れる事やどうにもならない事が続くが、何気ない、何時もの仲間とのたわいない会話が仮面衆の心を癒していく。
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