第25話 女中の娘と〝短刀〟
(本当に申し訳ない……だが、この任務はコトリちゃんにしか出来ない。
頼む。すぐに戻ってきてくれ!!)
「……はーい」
ガチャリ
コトリ・チョウツガイは、力なく返事をした。そして〝
急がなければ。悩んでいる暇などない。
コトリ・チョウツガイは、手のひらで両の頬を「ばちん」と叩くと、気合をいれて全力でニコニコした。
「失礼します」
コトリ・チョウツガイは、鯛の
「〝短刀〟を
ムネハル・クリアリバーは、思案した。
鯛の
辞世の句は、その後にゆっくり考えよう。
「構わぬ。だが、辞世の句はやはり
「かしこまりまりました」
コトリ・チョウツガイは、〝短刀〟をおずおずと掲げると、そのまま胸に抱いてしずしずと退場した。
そして、ムネハル・クリアリバーから自分の姿が見えなくなるのを見計らい、大急ぎで、
コトリ・チョウツガイは、腰に手を当てると、むせることなく瞬く間に10本のお酢を飲み干した。
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コトリ・チョウツガイは、
(現在、累計で
コトリ・チョウツガイは、
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コトリ・チョウツガイは、右手に〝どうのつるぎ〟、左手に〝かわのたて〟、そして〝短刀〟を口にくわえると、
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〝
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コトリ・チョウツガイの〝どうのつるぎ〟〝かわのたて〟〝短刀〟は、七色に光り輝いた。いや、正式には10色だった。ハッキリした色合いの〝緑赤黄白青〟の5色と、淡い色合いの〝緑赤黄白青〟の10色だった。
なんだか、ものすごいレアアイテムがくじ引きで当たったような、なんとも
「ふんびでふは! いふぉがふぁ!!」
(準備出来た! いそがな!)
コトリ・チョウツガイは、窓に向かってスタンバイをした。
魔法使いのほうきのごとく、〝どうのつるぎ〟にまたがった。
そして、〝かわのたて〟を天に掲げた。
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〝かわのたて〟スキル発動。〝
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とくに効果はなかった。
とくに効果はなかった。
とくに効果はなかった。
とくに効果はなかった。
とくに効果はなかった。
とくに効果はなかった。
とくに効果はなかった。
「がんふぁれふぁたし! やれふぁでひぃる!!」
(頑張れわたし! やでばできる!!)
コトリ・チョウツガイは、またがった〝どうのつるぎ〟を「ぎゅ」と強く握り締めた。
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武器リーチ増加。
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〝どうのつるぎ〟は、如意棒の如く「ギュイン」と伸びた。
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〝どうのつるぎ〟のスキル、
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〝どうのつるぎ〟は「ギュイン」と伸びた。
〝どうのつるぎ〟は「ギュイン」と伸びた。
〝どうのつるぎ〟は「ギュイン」と伸びた。
〝どうのつるぎ〟は「ギュイン」と伸びた。
〝どうのつるぎ〟は「ギュイン」と伸びた。
〝どうのつるぎ〟は「ギュイン」と伸びた。
〝どうのつるぎ〟は「ギュイン」と伸びた。
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〝
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〝どうのつるぎ〟は「ギュギュイン」と伸びた。
〝どうのつるぎ〟は「ギュギュギュイン」と伸びた。
〝どうのつるぎ〟は「ギュギュギュギュイン」と伸びた。
〝どうのつるぎ〟は「ギュギュギュギュギュイン」と伸びた。
〝どうのつるぎ〟は「ギュギュギュギュギュギュイン」と伸びた。
〝どうのつるぎ〟は「ギュギュギュギュギュギュギュイン」と伸びた。
〝どうのつるぎ〟は「ギュギュギュギュギュギュギュギュイン」と伸びた。
〝どうのつるぎ〟は「ギュギュギュギュギュギュギュギュギュイン」と伸びた。
〝どうのつるぎ〟は、すざまじいスピードで伸びていき、またがっていたコトリ・チョウツガイは振り落とされた。
コトリ・チョウツガイは、どうにかこうにか〝どうのつるぎ〟を握っていた。そして、「ぎゅ」と強く握り締めた。
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かまいたち召喚。対象は、〝どうのつるぎ〟の根元からキッカリ1メートル。
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かまいたちは、
そして「パキリン」と弾かれた。
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〝どうのつるぎ〟のスキル、
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かまいたちは〝どうのつるぎ〟に「パキリン」と弾かれた。
かまいたちは〝どうのつるぎ〟に「パキリン」と弾かれた。
しかし、かまいたちは外れた。
しかし、かまいたちは外れた。
かまいたちは〝どうのつるぎ〟に「パキリン」と弾かれた。
しかし、かまいたちは外れた。
かまいたちは〝どうのつるぎ〟を「ぽきりん」と叩き切った!
〝どうのつるぎ〟の伸びた部分は「フッ」と消えた。
行き場を失った〝どうのつるぎ〟の
コトリ・チョウツガイは、その衝撃に耐え切れず、口にくわえた〝短刀〟を離してしまった。
〝短刀〟は「すぽりん」とすっ飛んでいった。そしてそのまま唸りを上げて飛んでいき、林立する常緑樹の木々の枝をスパスパと切り裂いていった。
そしてそして葉の茂った常緑樹の枝は、もれなくコトリ・チョウツガイにぶつかった。
葉の茂った枝の攻撃! コトリ・チョウツガイは16ダメージを受けた!
葉の茂った枝の攻撃! コトリ・チョウツガイは8ダメージを受けた!
葉の茂った枝の攻撃! コトリ・チョウツガイは4ダメージを受けた!
葉の茂った枝の攻撃! コトリ・チョウツガイは2ダメージを受けた!
葉の茂った枝の攻撃! コトリ・チョウツガイは1ダメージを受けた!
葉の茂った枝の攻撃! しかしコトリ・チョウツガイはダメージを受けない!
葉の茂った枝の攻撃! しかしコトリ・チョウツガイはダメージを受けない!
葉の茂った枝の攻撃! しかしコトリ・チョウツガイはダメージを受けない!
葉の茂った枝から、合計31ダメージを受けたコトリ・チョウツガイは、いい塩梅に減速していき、15と書かれたハッキリとした黄色と緑のツートンカラーのドアにぶつかった。
コトリ・チョウツガイは、ドアを突き破り、もんどりうって長い長い廊下に転がり込んだ。
ブスリ!
〝短刀〟は、コトリ・チョウツガイの顔先5ミリの所で、床にザックリと突き刺さった。
危なかった。
〝短刀〟の〝うんのよさ〟が低かったら、あやうくコトリ・チョウツガイの顔は真っ二つになるところだった。
そして今日のコトリ・チョウツガイと〝どうのつるぎ〟の〝うんのよさ〟は至ってふつうだった。
とても危なかった。
「よくがんばった。コトリちゃん。えらいぞ」
タクミ・ケブカワは、常緑樹の葉で傷だらけになったコトリ・チョウツガイの頭を「そっ」となでてねぎらった。目には光るものがあった。
タクミ・ケブカワは、あくまで平静をよそおって、次なる任務の準備を指示した。
「これがタカカゲさんの〝だいじな手紙〟だ。あとこれを飲んで体力を回復してくれ。ツマミも用意した」
和食料理人の調理白衣を着たタクミ・ケブカワは、〝だいじな手紙〟と、なんだかお洒落な青色の瓶に入ったドリンクを2本差し出した。お酢だった。
そしてツマミは、タッパに入った佃煮だった。鯛のビール
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