第7話 魔王と看板娘
目覚めた魔王は、コトリ・チョウツガイと対峙した。
目覚めた魔王は、このターン、とても控えめな
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最大HPの49分の1を回復。
HPが81,586回復。
最大HPの49分の1を回復。
HPが81,586回復。
HPが81,586回復。
HPが81,586回復。
HPが81,586回復。
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現在の目覚めた魔王のHPは、105,986回復。そして今なお、1秒につきHPが244ずつ回復し続けている。
残りひとつのとても控えめな
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目覚めた魔王の瞳、具体的には角膜に直接、コトリ・チョウツガイの情報が映し出された。
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名前:コトリ・チョウツガイ
人種:該当データなし
職業:公益ギルト受付嬢
スキル:
冒険者レベル1
HP:59
攻撃 :6
防御 :3
素早さ:8
魔力 :7
状態異常:
謎だった。明らかに戦闘に不向きだった。
そして、目覚めた魔王は後悔した。鑑定方法を誤った。〝
戦闘に不向き……つまりは何かを隠している。常識的な戦闘方法で戦うタイプではないのだ。おそらくは装備している〝どうのつるぎ〟と〝かわのたて〟に秘密がある。そして、最も警戒しなければならなかったのは〝人種:該当データなし〟すなわちコトリ・チョウツガイは、本来この世界にいるべき人物ではないのだ。
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目覚めた魔王は、
文字情報の羅列に覆われた視界が晴れた。
目覚めた魔王と対峙している、コトリ・チョウツガイは泣いていた。
「うぅ、あんまりやぁ……」
瞳を真っ赤にして、涙をドバドバと流していた。
目覚めた魔王は理解した。そうか、この娘も本業は〝占い師〟か。
私はこの娘に〝
私が控えめな性格の少女だった過去を、顔を踏んづけられ、
コトリ・チョウツガイは、目をゴシゴシと
そして、スッキリしたニコニコした笑顔で言った。
「一回死んだらええです」
意味がわからなかった。ちょっと、なにいってるかわからなかった。
「絶対、死んだ方がええです。こんなおもんない異世界におってもしょーもないです。
せやからとっとと死にましょ? ね?」
コトリ・チョウツガイは、ニコニコしながら
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〝
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コトリ・チョウツガイの〝どうのつるぎ〟と〝かわのたて〟が、七色に光り輝いた。いや、正式には10色だった。ハッキリした色合いの〝緑赤黄白青〟の5色と、淡い色合いの〝緑赤黄白青〟の10色だった。
なんだか、ものすごいレアアイテムがくじ引きで当たったような、なんとも
コトリ・チョウツガイは、ニコニコしながら言った。
「さあ、死んでください。でもって、すっきりしましょ🎵」
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