第2話 勇者ご一行と魔王
武闘家の娘、タツミ・イヌウシが魔王の玉座の間の扉を蹴破ると、カマイタチが
武闘家の娘。タツミ・イヌウシの体が、上半身と下半身、真っ二つに切り裂かれた。
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〝
〝
下半身には、
上半身には、
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タツミ・イヌウシの下半身は、すざましい速度で跳びヒザ蹴りを魔王にキッカリ60回叩き込んだ。
タツミ・イヌウシの上半身は、両手を踏ん張って飛び上がると、渾身の頭突きをおみまいした。
タツミ・イヌウシは息絶えた。
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タツミ・イヌウシの心肺停止を確認。〝
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タツミ・イヌウシは完全蘇生した。
タツミ・イヌウシの下半身から、まる裸の上半身が生えた。
タツミ・イヌウシの上半身から、まる裸の下半身が生えた。
上半身まる裸のタツミ・イヌウシは、正拳突きをキッカリ60回叩き込んだ。
下半身まる裸のタツミ・イヌウシは、渾身の跳び後ろ回し蹴りを叩き込んだ。
タツミ・イヌウシは、合計65,536のダメージを与えた。
魔王はよろめき、片膝をついた。
勇者テンセン・チチュウは、魔王に向かってバスタードソードを振りかぶった。
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テンセン・チチュウ攻撃体勢移行にともない、〝
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勇者テンセン・チチュウは、魔王に向かってバスタードソードを振り下ろした。
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スキル
このターンに対象に与えたダメージを〝幸運値〟回数分加算。
〝
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65,536×61=3,997,696のダメージを与えた!
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さらに、スキル
直前の行動を忠実にトレース。
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勇者テンセン・チチュウは、魔王に向かってバスタードソードを振り下ろした。
(3,997,696+65,536)×61=247,857,152のダメージを与えた!!
魔王は倒された。
魔王はなすすべもなく倒された。先制攻撃で、勇者ご一行にこれ以上ないくらいのアシストパスを渡して倒された。
「よっしゃーーー!」
勇者テンセン・チチュウは、大喜びした。
エルフの魔道士ホクト・ノースポイントは言った。
「わたし、まだ何にもしてない」
上半身まるまる裸の武闘家の娘、タツミ・イヌウシは言った。
「ま、わたしが居れば、楽勝楽勝!」
下半身まるまる裸の武闘家の娘、タツミ・イヌウシは言った。
「あ、それ聞き捨てならない! わたしのおかげでしょ!」
3人パーティーから4パーティーに増えた勇者ご一行は、口々に魔王戦の感想を言い合った。
そんなやりとりをニコニコして見ながら、ゲストキャタクターのコトリ・チョウツガイは、なんだかオシャレな青色の瓶に入ったドリンクをゴクゴクと飲んでいた。お酢だった。
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コトリ・チョウツガイは、
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お酢を飲み干したコトリ・チョウツガイは、ニコニコしながら、3人パーティーから4パーティーに増えた勇者ご一行をねぎらった。
「お疲れ様でした。のど、かわきましたよね? これ、飲みます?」
コトリ・チョウツガイは、4本のドリンクを差し出した。お酢だった。
「けっこうです」
「けっこうです」
「けっこうです」
「けっこうです」
お勧めのお酢は、にべもなく断られた。
コトリ・チョウツガイはニコニコしながら、勇者ご一行に、にべもなくことわられた、4本のお酢をゴクゴクと飲んだ。
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コトリ・チョウツガイは、
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