2.フェイク・野郎ども
薄汚れた港街を歩く姿はクズばかり――
実に愉快な仲間たちが揃ったものだが、彼らなどほんの氷山の一角に過ぎない。
それよりも本当にヤバいのは――
「オイ、そこのヒップホップ・ガイ。止まりな」
俺を呼び留めたのは、一見すると
「聞こえねぇのか? 半裸のメガネ野郎。汚ねぇギターケース背負ってる、そこのお前だよ」
無視しようと思ったが、強引に肩を掴んで引きとめられる。小さく舌打ちして振りほどこうとするが、すかさず仲間の
「テメッ、失礼な野郎だなアァァァァァァン!? すれ違いざまにギターケースぶつけといてなんだその態度はテメッコラァァァァァン!? おかげで全治三か月の大骨折じゃねぇか、俺は救済教会『ヴァ・ジラヤッテ』の構成員だぞ!? テメッ、どう責任取ってくれんだオラァァァァァン!?」
当然、
救済教会『ヴァ・ジラヤッテ』。この街に巣食う
「オイイイイ!! 聞いてんのかカス!!」
「ウルセェな。弱き者イジメするとお前の神が泣くぜ、メーン(笑)」
「て……テメェ! どこまで俺を
「まぁ待ち
「どうかね、君? これから少し時間は。ひとつゲームをしようじゃないか」
「
「そうだ。このいざこざは、ゲーム結果によって正しい者を決めよう。どうか私の顔に免じて……な?」
「いいだろう。ンで? その
「百三十六の
「その名も
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