第37話 教育者はきつそう3
Q 初任者 24歳 男性
4月から、中学校で勤務しています。
初めてのことばかりで、苦労していますが、憧れの教職に就けて嬉しい限りです。
ただ、教育実習のときには見えなかった、先生方の闇の部分を知り苦しいです。
職員室で仕事をしていると、先生同士で、生徒たちのことを悪く言ったり、同僚の先生方のことを陰でいじっていたりするのです。
この話に入れよ的な雰囲気で、僕にも意見を求めてきます。
僕は何も言えず黙ってしまいます。
聖職とまでは考えていませんでしたが、道徳を教えるような教師たちがそんなことを言い合っていると知り、ショックです。
生徒との関わりには今のところ問題ないのですが、同僚の先生方とは少し距離を置きたいくらいです。
僕は初任者で仕事が全くできません。
陰口を言われているのではないかと想像すると、疑心暗鬼になります。
僕は職員室でどう振舞ったらいいでしょうか。
A 教育現場はそんなものですよ。教職文化であり、あまり気にしない方がいいです。私も若い頃、自分の悪口を言われているのを度々聞きました。
職員室にあった死角部屋のパソコンで仕事をしていると、数人の先生たちが、私の悪口を言っていました。
悪口が終わった頃、ひょっこりその先生たちの前に登場し、「ご迷惑おかけして申し訳ございません!」と明るく謝ったら、その先生方は凍り付いた表情をしていました。
でも、悪口や陰口をたたくからと言って、その人が、教育者として間違っているかと言えばそれはノーです。
私の悪口を言っていた先生たちは、学校の中でも力があり、生徒や保護者、地域の方々から絶大な信頼を得ていたからです。
人間は好奇心旺盛です。特に教師は人を観る仕事なので、人間観察が大好きです。生徒・保護者・同僚・管理職分け隔てなく、あいつはあーだーこーだと言いながら、適切な支援、指導を考え合う集団なのです。
口が悪くなるのは、相手の心を開かせて、本音を引き出そうとする手法なのです。
あなたもずーずーしく、その中に入っていきましょう。
正し、スマホで録音する職員や生徒、保護者も時々いますので、そこは気をつけてくださいね。
私は、それが怖いので、職場では誰の悪口も言わないと決めています。
これは私のリスクマネジメントですけどね。
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