どういうスケジュールか

書き下ろし小説であれば原稿ができてから発売日が決まりますが、雑誌であれば発売日が先に決まり、そこから逆算する形で締切が決まります。だいたい発売日の1ヶ月くらい前です。Web 投稿で書いている方からすると「そんなにかかるのか」という印象でしょう。


締切の2ヶ月くらい前に、編集さんが「急になって申し訳ないのですが……」と言いながら企画を持ってきてくれます。ぼくは短編をだいたい2週間書くので、2ヶ月もあればとくに「急」でもないのですが。


依頼が来るとすぐにおおまかなプロットを固めて、図書館に行って関係しそうな資料をダーッと借りて、ガーッと読んで、ザーッと書きます。8割くらいできたところで「この部分どう書きゃいいかわかんねーな、まだ時間あるし後で考えよう」と思いながら漫画を読んだり Netflix を見たりバイクに乗ったり Minecraft でダイヤを掘ったりします。


そして気がついたら締切になるので、まず編集者さんに謝罪のメールを入れます。これは一番大事なことですが、たとえ間に合わなくても音信不通になってはいけません。そしてレッドブルとモンスターエナジーを交互に飲みながらラストを仕上げます。どちらかというとレッドブルが好きです。


というわけで、ぼくの場合は原稿の8割を依頼直後の1週間に、2割を締切直前(および直後)の1週間に、あわせて2週間で書くことが多いです。ただ負担は後半2割のほうが遥かに大きいです。難しいところを後回しにしているからです。


自分から持ち込む場合、9割がた手元で完成させて、その段階で知り合いの編集さんに「短編を書いたのですが送っていいですか?」とメールを送ります。送ったあとに急いで残りの1割を完成させて、「いいですよ」の返信とともに原稿データを送ります。なぜかこういうことをしないと仕上げのモチベーションがわかないのです。

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