ヘヴィノベル
やっち
ヘヴィノベル
「ライトノベルに対抗して、ヘヴィノベルというものを考えた」
「ありがちだね、誰でも思いつくよ」
「まあ聞いてくれ、デスノベルは、その名のとおりデス文字で描写される」
「デスヴォイスね、あれは声を先にデスヴォと呼んだのか、デスメタルで多用されるからデスヴォと呼ぶようになったのかは諸説あるよ、わかったよもういいよ」
「スラッシュノベルはとにかく文字数を勢いを重視して疾走感を演出するがこのようなところにこんな文字数が果たして必要だろうかということについては読む側はおろか書いている側もわかっていないんじゃないかと思わされるような文体であってちなみにスラッシュノベル四天王としてノベリカやノベデスやノベレイヤーそれからアンスラノベルックスが知られており今もなお─」
「もういいってば、そこまでやらんでもわかったよ」
「うむ─
─わか─
──ってもらえ─
───たな─」
「ドゥームノベルはやめろよ、迷惑だよ」
「ネオクラシカルノベルは小説といふものの原点にかへり、紫式部─」
「そこまで戻るの」
「ゴシックノベルは当然ゴシックの要素を取り入れた小説であるが、彼ら彼女らはゴスとゴスロリを混同することに対して憂慮─」
「いやそこまでは聞いてないよ」
「シンフォニックノベルはあたかも美術建築のような描き方である」
「ちょっと意味がわからないよ」
「フォークノベルは民族文化を特徴とした小説でぇなんかもんくあっけぇべらぼーめぃばーろぅちくしょー、ってやんでぇ」
「江戸っ子かよ」
「メロディックパワーノベルは叙情的に疾走する小説でキレの良い文体が特徴と考えられる」
「疾走する小説」
「RPGノベルなんてのもあるぞ、伝説の剣を求める旅の末に魔王と戦うのだ」
「それもう普通のファンタジー小説じゃん」
ヘヴィノベル やっち @Yatch_alt
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