第6話 セブンガールズ
A、B、Cの各チームは月に一度、状況説明と連絡事項の伝達で本部に出頭する。ミーティングも交代になる。今日はAチームの三班、全員が、まりえプロジェクト第一部に呼び出されていた。月に一度の定期ミーテングだった。警護サブはこのあと三部にも顔を出さなければならない。9人の娘を前に野神真也が一通りの伝達をして阿部まりえの近況を吸い上げる。そして最後に雑談タイムとなる、ここは、リラックスしてなんでも言い合うという体裁をとっているが、第一部第一課長、野神真也としてはここを最も重視している。
「そういえばこの間みんなで、横浜へ中華食べに言ったんだよね、美味しかった」
「ええ、とても」と筆頭の谷田部彩香が答える。
「実は僕は横浜中華街に行った事がないんだ」
「そうなんですか」と三班の警護サブの娘が驚いたように反応する。
「そんな行った事がある事が当たり前の様な反応しないでよ」
「すみません」と三班の警護サブの娘が、申し訳なさそうに言う。警護サブの娘たちは
武道の有段者で全員かなり強い、警護サブの娘が言う、少し笑いが漏れた。それから少しずつ和やかになった。
「お客さんも一緒」お客さんというのは、取り込んだ正体不明の友人のことだ。
「はい」これも同じサブの子だ。
「変な動きはない」
「今のところは」これは谷田部彩香が答える。こういう正式な伝達事項はチーフの谷田部彩香が答えることになっている。
「でもなんだか日本を楽しんでいるようなそぶりです」三班の情報サブの子が言う。
「というと」
「この間ふたきりで、話す事があったんですけど、やたらあそこに行った、とかここには行った事があるかとか、やたらと情報を引き出そうとするんですれど。遊びとか、観光地の情報ばかりで」
「確かにわたしも、デズニーランドの行き方を聞かれました。最後に一緒にいきませんかって言われました」
「だったら全員じゃなくてもいいから、一緒に行って真意のほどを確かめてほしいな」
「まりえさんも連れて行っていいんですか」と谷田部彩香
「もちろん」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます