三人の様子
「あははははははは!」
教室へ響き渡る御馴染みの馬鹿笑いに、俺と
どうやら確かめるまでも無かった。奴も次章予告の夢を見たらしい。
「大口を開けて笑うな、はしたない!」
神経質そうに銀縁メガネを太い指で押し上げながら、
しかし、
「でも、ホントに三郎ちゃんが!? マジに『天使様』の御呪いを!?」
……まあ笑ってしまうのも無理ないか。
『天使様』とは、ちばらぎ市の学生に流行っている御呪いだ。……当然だけど女子を中心に。
なんでも成功すると天使様が夢に現れて、どんな願いでも叶えてくれるとかなんか。よくある流行り廃りの類ではある。
なんで知っているかって?
御多聞に漏れず愛や真も、この類の遊びに目がなかった。年上のお姉さん達が夢中と聞いてしまったら尚更で。
しかし、一緒に遊んでやる身で考えてみて欲しい!
「エンジェル、コーリン。エンジェル、コーリン。天使様、いらっしゃいませ」
と謎の呪文を繰り返しながら、妙なボックス・ステップを踏まされる
……というか
やめろ! 頬を赤らめるんじゃあない! それは俺に効く!
「お前が勧めてきたんだろうが! 自分は……その……気を遣って話題に合わせる為にだなぁッ!」
「そ、そうだけどッ! そうなんだけどッ! でも、三郎ちゃんがッ! 真面目な顔で御呪いしているとろこ想像したらッ!」
箸が転がっても可笑しい年頃ともいうが、余程のツボに嵌ったのか
「その辺にしておけ、
などと
オープニング・ムービーでは
……なにかゲーム・シナリオに関係するのか、この御呪いは。
「それに夢を観れたんだろ、
「へっ!? 夢って何が?」
「
……上手い。
「やだなぁ、
素の表情を見せて
どうして女子って奴は、御呪いだのオカルトだのが大好きなくせに、根っこのところはリアリストなんだッ!?
……そして
「なんだ、そうなのか」
「そうそう、そんなものよ、
どうやら当の本人は『次章予告の夢』を見ていない?
まあ、あんな夢を当人が観ていたら、その言動も変化してしまう。それを考えたら当たり前か?
そして
「ハーイ! スチューデント達! キャサリン・ティチャーがいらしたのですYo! スタンダ・アップして、お辞儀をするのだDeath!」
と担任のキャサリン先生が教室に入ってきた。
この人はドジで日本語も怪し過ぎるくらいなのに、金髪碧眼な
……ちなみにというか、もちろん先生もコミュとやらの対象だ。このゲームはギャルゲかッ!?
もう
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