第80話『先導者となれ 2』

 エイチフェス2021全体衣装のデザインを任されたJoyfulenceジョイフルエンス。翌日、Joyfulenceは早速、事務所の会議室に集まっていた。


千翼ちひろ「どうしようか!」


凛果りんか「私たちが考えるのは、色と、形、だよね。」


桃莉とうり「形もさぁ、全員まったく同じにするか、ユニットごととかで別にするかもあるね。」


奈々なな「まず、他のみんなのことを知らないことには、考えるのは難しいよね。」


千翼「そうだね!みんながどんなアイドルなのか、調べよう!」


凛果「うん、最初はその『知る』作業からだね。」


千翼「まずは、Candy Rainキャンディーレイン!」


桃莉「とりあえず全ユニットの曲を聴いてみよ。エイチフェス公式チャンネルにあがってるから。」


奈々「そんなのあるんだ。」


桃莉が曲を流す。


桃莉「ダンスうま。」


凛果「……ほー……って、勉強になってる場合じゃなかった。」


奈々「ね、つい、そういう目線で見ちゃう。」


桃莉「次はHONEY*SCENTハニーセント。」


という調子で、次々と曲を流す桃莉。そして、Marionette Melodyマリオネットメロディーまで聴き終わった。


凛果「うーん……」


千翼「それぞれが、個性的だもんねぇ。」


桃莉「共通点が見当たらないね。」


奈々「うん。アイドルってことくらいしか。」


凛果「たしかにねぇ……」


千翼「それじゃない?みんなアイドル!だから、やっぱり、白とか、そういう清らかな色がいいと思うな!」


桃莉「白は無難だねぇ。ありだと思う。」


奈々「そうだね。」


凛果「うん。まぁ、ただ真っ白だと違うし、Joyfulenceの衣装とも被っちゃうから……うーん……」


奈々「一部をチェックにするのは?可愛すぎない感じが、DEMUREデミュアとかUTOPIAユートピアにも合うと思うんだけど。」


桃莉「おお!いいじゃん!」


凛果「チェックいいね!可愛いかも。」


奈々が持参していたノートにワンピースを描き、チェック柄を入れる。


千翼「可愛い!」


桃莉「いいね。ほんと、可愛すぎないのが、みんなに当てはまるかも。」


凛果「そうだね。うーん……じゃあ、ユニットごとにスカートを変えるっていうのは?私たちだったら、Joyfulence衣装みたいなフワフワスカート、ラフターツインズ!!だったら、和風スカートとか。」


桃莉「え、いい、それ。しっかり個性が出てた方が、私たちらしい気もする。」


千翼「うんうん」


桃莉「あ、そうだ!いいこと思いついた!」

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る