第18話『Candy Rainであると決めた日 1』

 エイチフェスにCandy Rainキャンディーレインが出演することが発表され、もともとモデルとしての実力があったあやは、単独でのモデルの仕事が増えた。


ダンス講師「綾、今日も来られないの?」


まい「いえ。今日は17時半頃には終わるそうなので、その後来ます。」


ダンス講師「そう。」


笑海えみ「綾さん、ついに特集10ページだって。」


苺「へぇ!」


笑海「すごいよねぇ……まぁ、綺麗だもんね。」


ダンス講師「そうね。さぁ、そんな綾に負けないように、レッスン始めましょうか。」


苺「はい!」


 一方、綾は雑誌の撮影だった。


「今日も素敵でした。」


綾「ありがとうございます。」


「先日は、UTOPIAユートピアのフォローもしてもらったみたいで、ありがとうございます。」


綾「あっ、いいえ、私が愛灑あいさちゃんの力になりたかっただけなんですよ。昔から可愛がってる後輩なので。それに、UTOPIAは若くてキラキラしてて……希望に溢れてる。」


「Candy Rainもですよ。」


綾「……そうですね。」


「今日は仕事尽くしでしたが、この後ダンスレッスン、行きますか?」


綾「行きます。」


「無理はしないでくださいね。体が大切ですから。」


綾「大丈夫ですよ。少しでもCandy Rainの2人と一緒にレッスンしたいの。」


「そうですか。では、車に乗ってください。スタジオまでお送りしますね。」


綾「ありがとうございます。」


車に乗った綾は、外を見てぼんやりしている。


「……お疲れですか?」


綾「あっ、いえ……。笑海ちゃんは、今日のお昼、自主練してたんですって。苺ちゃんは学校が終わったらすぐにダンスレッスン。……モデルの仕事はすごく楽しいし、ありがたい。モデルの仕事も大好きなんです。でも……私……」


スタジオに着くと、綾は慌てて車を降りた。


綾「ありがとうございました。」


「いえ。また明日、10時に。」


綾「……はい。」


急いでスタジオに入る。


綾「おはようございます。」


笑海「綾さん、お疲れ!」


苺「お疲れ様です!今ちょうど休憩してました。」


綾「そう。ごめんね、遅くなって。」


苺「いえ、仕方ないです。」


笑海「お疲れ様だよ、ほんと。」


綾は急いでジャージに着替え、仕事後とは思えぬ熱量でレッスンに励んだ。


ダンス講師「いいね、綾。よく動けてるよ。」


綾「はい、ありがとうございます!」


ダンス講師「笑海もだいぶよくなってる。」


笑海「ありがとうございます!」


ダンス講師「苺はもともとダンスに関しては頭1つ抜きん出てたからねぇ。」


苺「ありがとうございます。」


綾「負けてられないね!」


笑海「だね!」


エイチフェスに向け、本格的にアイドルの道を歩き出したCandy Rain。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る