『愛灑ちゃん、お誕生日おめでとう!』

 6月1日、レッスンルーム。


華雪かゆき「カメラ回りました!」


華雪がスマホを掲げて得意げにそう言った。


陽菜子ひなこ「しーっ!小さい声で!」


華雪「あっ、すみません!」


かおるがスマホの前に立つと、華雪がうなずく。


薫「皆さん、ハロトピア!UTOPIAユートピア桜川さくらかわ薫です!」


陽菜子「今日は……愛灑あいささんのお誕生日です!」


華雪「今日も愛灑ちゃんはレッスン前のお昼寝タイムですよ~!」


猫のように日向に寝転がって眠る愛灑が映る。


薫「眠ってても可愛いね~」


華雪「そうですね~」


陽菜子「今日は、愛灑さんの身の回りを誕生日プレゼントなどなどで取り囲んで、びっくりさせちゃいたいと思います!」


陽菜子がそう言い、華雪からカメラを受け取る。華雪と薫はどこからか持ってきたプレゼントやキラキラした飾り、本日の主役と書かれたタスキなどを、愛灑の周りに並べていった。


陽菜子「ふふ、ふふふ」


華雪「起きたらびっくりしますね!」


薫「楽しみだなぁ。」


陽菜子「それでは……愛灑さんが起きるまで待ちましょう。」


 そして、10分後。華雪がカメラを構える中、やっとのことで愛灑が重いまぶたを開けた。


愛灑「ん~……ん……?」


不思議そうに自分の周りを見渡す。


愛灑「な、なんだぁ、これは……?」


薫「せーのっ!」


薫・陽菜子・華雪「お誕生日おめでとう~!!」


愛灑「っあ……!びっくりしたぁ。誕生日か……!」


華雪「みんなからのプレゼントです!」


愛灑「えっ……これ全部?」


薫「うん!」


愛灑「か、飾りも?」


陽菜子「あ、いや、飾りは回収しますよ。」


薫「え!?飾りは貰ってくれないの!?」


愛灑「え、じ、じゃあ……貰う。」


陽菜子「いやいや、貰わなくていいんですよ!」


華雪「ふふっ」


愛灑「あっ、これ、あやちゃんから?」


薫「うん。Candy Rainキャンディーレインは今日は雑誌の取材があって、この愛灑ちゃんドッキリには参加できないから、プレゼントだけでもって。」


愛灑「え~、嬉しいなぁ。」


愛灑は自分のそばにプレゼントを寄せて、満足げに微笑んだ。


愛灑「すっごく良い気持ちだよ、こんなにたくさんのプレゼントに囲まれて、ふふん」


薫「よかったねぇ」


華雪「私のはカップケーキなので、お早めにお食べくださいね!」


愛灑「えっ、カップケーキ?やった~」


陽菜子「それじゃあ最後に、カメラの向こうの動画を見てくださった方に一言ありますか?」


華雪が愛灑にカメラを向ける。


愛灑「えっ、撮ってたの!?全然気づかなかった!」


華雪「や、やっぱり気付いてなかったんですね!?」


愛灑「えー、寝起きの私、どう?ちゃんと可愛い?」


薫「愛灑はいつでも可愛いよ。」


愛灑「え~?えへへ、そうかなぁ~?」


愛灑、お誕生日おめでとう。これからも一緒にアイドルをしようね。

愛灑さん、お誕生日おめでとうございます。これからも私たちと共に歩いていきましょう。

愛灑さん、お誕生日おめでとうございます!愛灑さんはとっても可愛くて、大好きです!これからもずっと大好きです!

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