113話 初めてのWeb会議

 琴ちゃんの生足&生着替えストッキングという凶悪コンボに危うく天に召されかけた私だけれど。事あるごとに私の(鼻)血の止血を行ってきた琴ちゃんのお陰でなんとか生還できた私。

 危なかった……本番は寧ろここからだって言うのにそれを見ずに昇天しちゃってたら死んでも死にきれないわ……


「——本当に大丈夫なの小絃お姉ちゃん……?確かに血は止まったけど……心配だよ私。なんなら今から病院に……せめて紬希ちゃんを呼んで診て貰った方が……」

「へ、へーきだから!琴ちゃんのお陰でホントに大丈夫だから!気にしないで!」


 ただ……我ながら呆れるくらいあれだけ大量に出血したワケだし。琴ちゃんは相当に心配している様子。……正直に言うと若干血が足りなくて貧血でフラフラ状態なんだけど、これ以上琴ちゃんを不安な気持ちにさせたくないし、何よりこのままだとWeb会議を琴ちゃんの一存で中止しかねない。

 鼻の中に丸めたティッシュを突っ込んで、気合いで鼻血を抑え込みつつもう大丈夫だと必死にアピールする私。


「こ、この通り。こんなにもお姉ちゃんは無駄に元気いっぱいだから大丈夫だよ!それよりも琴ちゃん、琴ちゃんは何か用事があるんだよね!?わ、私に構わずそっちの用事を済ませちゃおうよ。ね?ねっ!?」

「むぅ。お姉ちゃんがそう言うなら信じるけど……でも、本当に辛かったり苦しかったりしたらすぐに言ってね」


 懸命な私のそのアピールに琴ちゃんは不承不承ながらも了解してくれる。後ろ髪を引かれたような顔をしながらも、慌ただしくリビングへと向かっていった。


「……さて、ここからどうするか」


 なんとか中止にならずに済んだ事に安堵しつつも、次に私が取るべき行動を思案する私。お化粧して、お着替えして。そんでもってパソコンを置いているリビングに向かったって事は、いよいよWeb会議なるものが始まるということだろう。


「お仕事中の琴ちゃんの様子は見てみたいけど……でも邪魔になるのはちょっとなぁ……」


 琴ちゃんの凜々しいお姿を舐めるように眺めていたいという欲望はある。……が。邪魔をしたいわけじゃない。カメラを使った会議だし、私がカメラに映りでもしたら確実に邪魔になるだろう。それ以前に会議中にウロチョロしてたら琴ちゃんの気が散っちゃうし……


「となると。ここはやはり……会議の準備の段階でさり気なくリビングに入り。そのまま流れでカメラと琴ちゃんの視界に入らない部屋の片隅に潜む……」


 よし、これだ。これがきっと一番理想的。方針も決まったことだし作戦開始だ。琴ちゃんの後を追い私もリビングへと静かに入る。すでに琴ちゃんはWeb会議の準備をしているようで、パソコンを立ち上げて画面を調整しつつテーブルに資料を広げながら真剣な表情でその資料をジッと見つめていた。


「…………ほわ……」


 そんな琴ちゃんのお姿は……想像していた100倍は凜々しくて、美しくて……かっこよくて。私はただただリビングの入り口に佇み感嘆のため息を漏らすしか出来なかった。

 まだWeb会議は始まっていないはずなのに、すでに琴ちゃんはお仕事モードに入っている。誰の視線もないというのに背筋は真っ直ぐピンと伸びていて。次第を読み返し段取りを確認している琴ちゃんの眼光は鋭く力強く良い意味で近寄りがたくて。画面に向かって「それでは出欠確認しますので、順にご発声をお願いします」と指示を飛ばす声はとてもハキハキしていて透き通っていて聞いているだけで胸が高鳴ってきて……


「…………?お姉ちゃん、どうかした?」

「えっ!?あっ……い、いやその……」


 と。そんなかっこよすぎる私の琴ちゃんを呆けたアホ面で見つめていたところで。入り口で動かなくなった私を不審に思ったであろう琴ちゃんが声をかけてくれる。


「え、えっーとね……その……な、なんか大変そうだなーって……思って。て、手伝おうか……?」


 急に声をかけられてテンパった私はそんな事を口にしていた。


「……ふふふ。お姉ちゃんは優しいね。ありがとう。でも大丈夫。私一人で出来る事だし、気にしないで」

「あ、うん……そ、そうだよねごめん。が、頑張ってね……そ、それじゃあまた後でね……」

「うん♪また後で」


 やんわりと琴ちゃんに断られた私はすごすごと廊下に戻る。……いや、手伝おうかってなんだよ私……バカなの?私如きが手伝える事なんて何もないだろうに……

 お陰でリビングに入るタイミングまで逃しちゃったし……


「…………(チラッ)」


 未練がましくひっそりと扉を開けて中の様子を覗き見る。


『…………(カタカタカタカタ)』

「(う、うちの琴ちゃん……か、かっこよすぎぃ……!)」


 つい数秒前まではいつものふわふわで可愛らしい琴ちゃんだったのに、目を離した一瞬でお仕事モードのキリッとした凜々しいお姿にまた早変わりしていた。このオンオフのギャップもまたたまんない……っ!顔付きも姿勢も醸し出す雰囲気も……どれもこれも眩しく輝いてるぅ……っ!


「っと……いかんいかん。見とれている場合じゃなかった」


 あんまりのんびりもしてられない。会議が始まったらリビングに入るタイミングが完全になくなっちゃうだろう。どうにかして上手いこと潜入しなきゃならない。……と、とりあえず何か上手い口実を考えなくちゃ……

 急いでキッチンへと駆け込んで使えるものがないか物色する。ええっと……あれでもないこれでもない…………よしっ、これだ……!



 コンコンコン



「あ、はーい。どうしたのお姉ちゃん?」

「あー……琴ちゃん。ちょっとコーヒー煎れてみたんだけど……琴ちゃんも飲む?」

「あら、わざわざ私の為に用意してくれたの?ありがとお姉ちゃん♡頂くね」


 とりあえず目に入ったコーヒーを急いで琴ちゃんのマグカップに入れて持ってきた私。ふふふ……我ながら良く考えた。これならごく自然にリビングに入れるよね。


「なんだか大変そうだね。あんまり無理したらダメだよ」

「あはは、大丈夫。最初は戸惑ったけど随分慣れたからね」

「そっかぁ。琴ちゃんは凄いなぁ。……あ。これがWeb会議ってやつ?画面真っ黒だけど本当にこれで良いの?」

「ああ、うん。今は音だけ拾ってる感じ。会議が始まったらビデオが開始されるから——って、アレ?」


 コーヒーを手渡してからもリビングに自然に居座るべく、琴ちゃんと会話を続ける私だったんだけど。その琴ちゃんは私との会話の最中、不思議そうな顔をする。おや?どうかしたんだろうか?


「琴ちゃん?どうかしたの?」

「えっと……ごめんお姉ちゃん。私お姉ちゃんに今からWeb会議があるって説明してたっけ?」

「…………」


 ある意味自分でも感心しちゃうレベルの、相変わらずの見事な墓穴掘り。どうしてこうも私は口を開けば失言ばっかりなのか。バカか?バカなのか私は?


「な、なんでもないよ!それじゃ琴ちゃん頑張って!お邪魔しました!」

「はーい。コーヒーありがとねー」


 余計な追求がされないうちに、またリビングを後にする私。琴ちゃんは不思議そうな顔をしていたけれど、特に追求する事なく優雅にコーヒーを飲んでいた。


「(……って、なに逃げてんだよ私!?上手いこと誤魔化してリビングに居座らないとダメだろ!?)」


 いかん、このままじゃホントに会議が始まっちゃう時間になる。なんとかしてリビングに入らなきゃ……!


「こ、琴ちゃん!コーヒーのおかわりとかいらない!?」

「おかわり?んー……もう十分いただいたからいいよ」

「そ、そっか……」


 なんとかして……


「こ、琴ちゃん!お腹空いてない!?何か適当に作ってあげようか!?」

「え?うーん……つい30分前にお姉ちゃんと一緒に食べたしまだ良いかな」

「そ、そか……そうだよねうん……」


 な、なんとかして……


「こ、琴ちゃん!疲れてない!?お、お姉ちゃんがマッサージしてあげようか!?」

「……ううん。平気。お姉ちゃんこそ朝のリハビリで疲れているんじゃない?私がマッサージしてあげようか」

「へっ!?い、いや……私は良いよ……」

「……そう」


 な、なんとか……


「(…………ダメだ、全然なんともならねぇ……)」


 最初にリビングに居座るタイミングを逃してしまったばっかりに。あれこれ何かと理由をつけて侵入しようとする私だったんだけどすべて空振りまくる。

 ヤバい……もう本当に時間がないし上手い言い訳が思いつかない……


「(こ、これが最後のチャンスだ……)」


 あと5分もしないうちに会議が始まる時間になった。もう後がない私はこれが正真正銘最後のチャンスと腹をくくり。リビングに足を踏み入れて——


「こ、琴ちゃん!」

「…………小絃お姉ちゃん。ちょっとこっちに来て」

「へっ!?な、なんで……?」

「いいからこっちに。話があるの。ここに座って」

「あ……は、はい……」


 ——踏み入れた瞬間。何故か先ほどまでと打って変わり、険しい表情をしている琴ちゃんに呼びかけられる。予想外のアプローチに戸惑いながらも言われたとおりリビングに入り、そしてソファに腰掛ける私。

 な、なんだろう?もう少しで会議も始まるだろうに、何で私は琴ちゃんに呼び止められたんだろう?話とは一体……?


「あの、話があるって……一体何の……?」

「……それで?」

「へ?そ、それでって……?」

「惚けないでお姉ちゃん。何か私に用事があったんでしょ」

「えっ!?い、いや別に……用事なんて……」

「嘘。お姉ちゃんがなんの理由も用事も無いのに、私の目の前をウロウロするハズないじゃない」

「…………あー」


 えらく真剣にそんな事を言ってくる琴ちゃん。し、しまった……ただリビングに侵入するためのアレコレが琴ちゃん視点ではそんな風に見えちゃってたのか……

 いや、考えてみればそれも当然か……あれだけウロチョロしてたら嫌でも目につくよね……


「一体どうしたのお姉ちゃん。恥ずかしくて言えないことでもあるの?……っぱりさっきの異常な出血のせいで気分が悪くなって、それを私に言えずにいじいじしてたんじゃないの?」

「い、いや大丈夫!身体は本当に何もないからね!」

「じゃあなんでさっきから何か言いたげに出たり入ったりしているの?何か用事があって構ってオーラを出してたんでしょ」

「そ、それは……その……」


 まさか正直に『キミの仕事姿が見たかったから』なんて言えるはずもなく。まるで母親にイタズラがバレてしまった子どもみたく、ただただ俯き口ごもる。


「お姉ちゃん……?」

「う、ううぅ……」


 ……仕方ない。白状する事も出来ないし上手い言い訳も思いつかないし。名残惜しいけれど今日のところは諦めて撤退するしかないか。そう思い静かにフェードアウトしようと——


『——やれやれ。察しが悪いなー音羽は』

「えっ!?」

「……麻生係長?」


 ——しようとしたところで。聞き慣れたクールな声がどこからともなく聞こえてくる。こ、この声は……まさかヒメさん……!?


『一部始終は見させて貰ったよ。小絃さんも大変だねぇ、察しの悪い恋人を持つとさ』

「ひ、ヒメさん……ど、どこから声が……それに一部始終は見させて貰ったってどういう……?」

『ん?ああ、君たちのあれこれってパソコンにバッチリ映ってたからね。面白いから——もとい人の家庭の事情に首を突っ込むのはあんまり良くないと思ったから黙っていたけど。流石に見ていられなくなって声をかけさせて貰ったよ』

『ヤッホー小絃ちゃん、お久しぶりー♪』

『相変わらず可愛い子ねぇ、また会えて嬉しいわぁ』

『ね、ね!また会社に遊びにおいでよ!お姉さんたち歓迎するわよぉ!』


 その発言の直後、パッとパソコンの画面右上にヒメさんのお顔が現れて手を振る様子が見えた。そのヒメさんの発言を皮切りに、一斉に画面上に以前会社見学に行った時にお会いした皆さんのお顔が現れた。

 …………え?なに?バッチリ、映ってた……?まさか……こんな風に、画面の向こうでは私たちの様子が……見えていたって……事……?


「あー、ごめんお姉ちゃん。言い忘れてたけど……今日の私はWeb会議の主催者ホストだから最初から他の皆さんにこっちの様子が見えるようにしてたの。だから……コーヒー持ってきてくれたところとか、お姉ちゃんが出たり入ったりしてたところは……その。バッチリ映っちゃってたんだよね」

「…………」


 それはつまり。一連の私の奇行は……琴ちゃんの会社の皆様に……最初から全部見られていたという……?


『いやはや。初々しい反応をありがとう小絃さん。甘酸っぱい青春的なものを見れて眼福だったよ』

「ぐぁああああああああ……!」


 ヒメさんの会心の一撃に、私はその場に蹲り頭を抱える。さ、最悪……最悪だ……!?よりにもよってあんな変なところを大勢の前で無防備に晒してしまうなんて……!?


『さて。小絃さんはともかく……音羽。ダメじゃない。あんなに小絃さんがアプローチしてたのに仕事に夢中で気づかないなんて』

「?どういう事ですか麻生係長?」

『小絃さんはね、音羽の仕事ぶりが見たかったんだよ。職場見学の時に見た音羽のかっこいい姿が忘れらなかったんだとさ。好きな人のそういう気持ちは、ちゃんと察してあげなきゃダメだぞー』

「……ッ!」

「ちょ……ひ、ヒメさぁあああんッ!?」


 挙げ句ヒメさんに追い打ちを食らう始末ときた。ば、バレた……よりにもよって琴ちゃんにあまりに恥ずかしくて情けない事をやってたってバレた……!?なんで暴露しちゃうんですかヒメさん……!?


「そ、そうだったんだ……だ、だから今日はあんなにそわそわしてたんだね……え、えへへ……も、もうお姉ちゃんったら……そういう事なら遠慮しないで言ってくれて良かったのに……♪お姉ちゃんに見られるなんて大歓迎だよ私♡」

「い、言えるかぁ!?」


 ヒメさんの大暴露大会のお陰で、私の奇行の理由に納得した様子の琴ちゃん。これ以上ないくらいデレデレとしたお顔で嬉しそうに身体をくねらせて喜びを露わにする。(かわいい)


『さてお二人さん。楽しそうにしているところ悪いんだけど……ちょうど会議の時間になったんだよね。悪いけどそろそろ始めさせて貰っても良いかな?』

「あ……す、すみませんヒメさん。それに皆さんも……邪魔しちゃいました……私、もう消えますんで……会議頑張って下さい……こ、琴ちゃんも頑張ってね!そ、それじゃあ……!」


 これ以上この場にいると恥の上塗りをしちゃうだけだ。ペコペコ頭を下げてから、リビングから今度こそ席を立とうと立ち上がり、



 ガシィ!



「待って。どこ行くのお姉ちゃん」

「へ……?い、いやどこ行くのって……」

「私の仕事ぶり、見たかったんでしょう?だったら遠慮しないでここにいたら良いのに」


 そして琴ちゃんに引き戻される。いや……琴ちゃんや?この流れでここに残れとか……ある意味拷問なんだけど……


「い、いや……そうは言ってもだね琴ちゃん。多分キミの事だし……私がここにいたら仕事に集中出来なくなっちゃうでしょうに……」


 それに私は知っている。以前職場見学に行った時……私と鉢合わせるや否や、数秒前まで凜々しかったのに途端にいつものワンコみたいな琴ちゃんになって仕事に全く集中出来なくなっていた事を。

 私が近くにいるって分かっていたら……多分あの時みたいに琴ちゃんはWeb会議どころじゃなくなる可能性が高い。非常に高い。


「大丈夫。それに関しては問題無い。私に考えがある」


 けれど琴ちゃんは何やら秘策でもあるようで。自信満々にそう告げる。うーん……まあ、琴ちゃんがこれほど言い切るなら信じてみようかな。



 ◇ ◇ ◇



「——お待たせいたしました。それでは本日の会議を始めさせて頂きます。司会の音羽琴です」


 先ほどのドタバタ騒ぎが嘘のように。すました顔の琴ちゃんのそんな挨拶から会議が始まる。


「まずは資料の確認です。今回は事前に配布しました資料を元に会議を進めさせていただきます。お手元に資料がない場合も、9時30分にメールにて資料を送付させて頂いておりますのでそちらをご活用ください」


 私がこの場にいることで、以前のように保護欲が暴走して会議にならないかもしれないと危惧していたけれど。琴ちゃんの秘策が効いているのか……程よい緊張感を保ちながらテキパキと会議を取り仕切る琴ちゃん。


「では次に議案二号についてです。ご意見がある方は挙手ボタンを押した後に発言下さい」


 意見を募るタイミングも、議論が白熱した時の間の取り方も、適切な議事のメモの残し方も……どれもこれも完璧。まさに出来る女って感じで本当にかっこよくて素敵すぎる。惚れた、惚れ直した。

 私がこんなに近くにいるのに一切取り乱さないなんて流石は琴ちゃん、言うだけのことはある。いやはや感心しちゃうなぁ。


 …………ところでだ。







「あの……琴ちゃん……」

「しー♡お姉ちゃん、今会議中だよ。静かにしてようね」

「ごめん……でも悪いんだけど。一言だけ言わせて欲しいんだ」

「もー、お仕事中なのにお姉ちゃんは仕方ないなぁ。それで?どうかしたの?」

「…………どうして私は、琴ちゃんに膝上抱っこをさせられているのだね?」


 考えがある、と自信満々に言い切った琴ちゃん。その琴ちゃんに従った結果…………どう言うわけかまるでお母さんが赤ちゃんをあやすような体勢……所謂膝上抱っこをさせられて、Web会議に参加させられている私。

 ……断言しよう。これは絶対間違っている。


「逆転の発想だよお姉ちゃん。お姉ちゃんが気になって仕事に集中出来ないなら。お姉ちゃんを手の届くところにおいて仕事すれば良いんだよ。それにここならお姉ちゃんも私の仕事ぶりを最前列で見られるよ。一石二鳥だね♪」

「いや……如何にも妙案を思いついたみたいなお顔だけど、何もかもがおかしいからねこれ!?」


 なんで琴ちゃんはこの状態で仕事に集中できるんだよ!?私も私でこんな事されて今の今までなすがままになってたんだよ!?ヒメさん含め、琴ちゃんの会社の皆さんも……こんな私と琴ちゃんを見て何で誰もツッコもうとしないの!?スルーするのが優しさだとでも言いたいの!?いっそツッコんでくれた方が楽なんですけど!?

 ……結局。恥ずかしさのあまり抵抗を試みたけれど。琴ちゃんは解放してくれることはなく。Web会議が終わるまでの時間……琴ちゃんの膝上抱っこから逃れることは出来なかったのであった……

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