第115話 ダンジョン強化とちょっとしたお遊び

 短めです

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 アンゴーラからの提案を聞いてあれこれダンジョンを強化できる内容を調べているといろいろと面白いものが見つかった。


 基本的にゲートキーパーは強いモンスターを配置するのが普通のようだが、別の存在を配置することもできることが分かったのだ。これに関してはアンゴーラも知らなかった、というか把握していなかっただけで聞けばすぐ調べて答えてくれたが、なかなかに面白いものだと思う。


「これ20層目に配置するか。それでさっきアンゴーラが言ってくれたように25層目は2ルートに分岐させて、キャラメルとやちゃるでそれぞれゲートキーパーをやる形にしよう」

「本当にいいのかのぅ? 妾はあまりそういうものの良さはわからぬのじゃが」


 俺が見つけて面白いと思ったものに対してあまりアンゴーラは乗り気ではない様子。

 まあ、あまり知らない人にとっては何故? と思うのはわかる。


「こういうのは好きな奴は好きってものだからなぁ。まあ、実物を知らないアンゴーラがそう思うのも無理はないと思うぞ。俺は面白いと思うから入れるけど」

「そうか。まあ、今のダンジョンマスターはお主じゃし、好きにすればいいと思うのじゃ」

「おう」


 よくわからないが好きにすればいいといったスタンスのアンゴーラの言葉を聞いてから、ダンジョンの階層を最大の30層まで強化する。DPがごりっと減ったがまだ問題はない。


 そして、俺は20層目の配置するものを今回見つけたアスレチックエリアに設定し、21層から29層の間を2つに分岐させ、25層目のゲートキーパーとしてキャラメルとやちゃるを配置した。


 今回20層目に配置したアスレチックエリアというのは一般的な健康公園に置かれている遊具が置かれているエリアというわけではなく、某テレビ番組で行われている超人系アスレチック攻略で使われているものとほぼ同じ感じのものだ。


 同じ感じ、といった理由は単純にゲーム内ステータスに合わせたものとなっているため、リアルに存在するものよりもさらに難易度が上がった形状になっているためだ。


 箸休めというか、モンスターと戦ってばかりじゃ飽きるだろうからこういうエリアがあってもいいだろう。中にはこっちの方がいいというプレイヤーもいるかもしれないしな。そうじゃないやつもいると思うが。


 他には休憩エリアと迷宮エリアというのもあったが、やる側からすればアスレチックの方が楽しいだろう。休憩エリアは攻略する側からすればうれしいかもしれないが、攻略される側からしたら配置する意味が分からないので設定することはない。


 エリア内に配置できるものは固定でいろいろ設定を弄らないでも大丈夫のようだ。難易度はその階層のレベルに合わせたものになるようだし、管理も楽である。


 あの番組は割と好きだったんだよなぁ。小さい頃はよく見てた。最近はテレビも見なくなったし、まだ続いているのかもわからないが、可能なら実際自分もやってみたいと思うのはあるあるだと思う。

 まあ、現実で一般人がやったら最初の数秒で水の中にドボンだろうが、ゲームの中であればリアルよりも身体能力は上だし、普通に楽しむことはできるだろう。


 これ、俺でも使うことできるんかねぇ? 1回でいいから遊んでみたいわ。


 そんなことを考えながら他の設定を弄り、休憩がてら一旦ログアウトすることにした。




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 ダンジョン内で配置できるアスレチックはSから始まるあの番組とは無関係です。この物語はフィクションであり、そういうことになっています。

 ※風雲た〇し城でも間違いではないです。あくまでイメージなので、好きなように想像していただいて問題ないありません。





 休憩エリアを配置するメリットは、コスト(DP)がかからないという点です。1階層分のモンスターとゲートキーパー分のDPの消費を抑えることが出来るので、他の階層にその分のDPを回すことが出来ます。

 金の暴力でDPを作り出せるミヨからすればあまり意味のないエリアですけど。

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