第106話 適性

 いいタイトルが思いつかない


 更新間隔が空いてしまっているのでちょくちょく設定を忘れているようです。何か矛盾点などが有りましたら、ご指摘していただけるとありがたいです。


 連続で説明回なのは申し訳ないです。

 ―――――


 

 俺の疑問に少し呆けたような表情をしていた受付のオッサンだったが、すぐにどういうことなのか理解したのか少し申し訳なさそうな顔をした。


「あ、すまん。説明されてないのか。メイン職の方が上級職になっているからその時されていると思っていたんだが」


 ん? もしかして上級職になった時に説明されていて、その説明を俺が聞き流していたとかそんな感じなのか。


「簡単な説明になってしまうが、ギルドでは便宜上、その時就ける職業の事を適性職と言っている。ただこれは別に就ける職を制限するようなものじゃねぇ。大半のやつらは同じ職業が表示されるんだ。だがな、たまーに特殊な職業に就けるようになっている奴がいる。そういう奴らのためにやることだな」

「……ああ、そういうことか」


 選択できる職業の一覧を更新するためにこの水晶を使う感じなんだな。

 そうなると上級職や特殊な職に就く条件を満たしていても、この水晶を使って就ける職業を更新しないと転職先の職として表示されないってことかね。


 そう言えばミドルテイマーに就く時に似たような物に触れたな。あれはそういうことだったのか。あの時はよくわからなかったから言われるままにしていたし、となると詳しい説明はされてないな。今回も聞かなければ答えてくれなかっただろうし、これは知っていて当然の情報で知らないなら自分で調べろってことなのかね。

 あ、もしかしたらヘルプに載っている情報なのかもしれない。あんまり見ないんだよなあれ。


「基本的にこの水晶を使って適性を見るのは任意だけどな。ただ、ミヨさんの場合はセカンド職を設定するのは初めてだし、いつの間にか増えている時があるから今回はやっておいた方が良いだろう」


 ミドルテイマーに就いた時に更新されていると思うが、確認のためにやっておいた方が良いだろうな。

 本当は自動更新にしてくれた方が一番いいんだが、増えていないのがわかっているのに一々やるのは怠いから強制ではないのは良い。といっても、滅多に職を替えない奴は毎回やることになるんだろうけど。


「ああ、それと適性として表示される職の一覧はこっちには見えないから気にしなくていい。それとセカンド職に関してはギルドカードに表示されることはないから、ほとんどのやつには知られることはないから安心してくれ」

「ほとんどって、それは安心して良いのか?」


 別に見えたところで気にはしないと思うのだが……いや、見えない方が良い職もあるか。あるかどうかはわからないが暗殺系の職だったら、NPCだろうと知られない方が良いだろうし、俺が就こうとしている職も見えない方が良いやつだったわ。


「ははは。見れるのはギルドマスタークラスの人だけだからな。変なことをしない限り知られることはないさ」

「見れるのがギルマスクラスなら安心か。……それなら看破とかを使ったらどうなるんだ?」


 勝手に相手、他のプレイヤーのことを鑑定なり看破するのは嫌われる行為ではあるが、出来ないわけじゃないんだよな。やられた側は違和感があるらしいが、周囲に他のプレイヤーが多い中でやられたら誰が看破を使ったなんてわからないだろうし、そうやって人の事を暴くのが好きな輩は結構いるからなぁ。


 看破を使ったら見えるとなるとギルドカードに記載されないといっても意味がない。特にプレイヤー同士だとギルドカードで相手の事を確認するなんことは滅多にしないからな。やるとすればクランに加入する時くらいだろう。


「看破を使っても見れんよ。見えたとしても精々メイン職だけだな。そもそも他の奴やそいつが持っている物を無許可で看破、鑑定するのはマナー違反だ」

「それは良かったが、まあそうだよな」


 NPCの認識でも勝手に看破するのは駄目なことなんだな。まあ、他人ひとの事を勝手に調べるのが駄目なのは当たり前の事ではあるが。


 うーむ。看破で見えるのがメイン職だけとなるとPVPで戦略に組み込んでくる奴も出て来るだろうな。見た目完全に戦士職でセカンドが魔法職とか、何ならサモナーとかで危なくなってからモンスターを召喚して逆転するって手もなくはないだろう。

 次にPVP系のイベントが有ったら観察してみるのも面白いかもしれない。


 まあ、俺は進んでPVPをすることはないから、そういうのは気にしないで好きなやつを選ぶけどな。


 そんなことを考えながら水晶に触れると目の前に半透明のウィンドウが出現した。そこには見覚えのある職業一覧が表示されており、その一覧の上部には上級職というカテゴリが表示されており職業が3つ示され、その内1つにNEWのマークがついている。


 1つはダンジョンマスター。これはダンジョンマスターの称号の効果で出たやつだな。あとの2つは拳闘士と魔拳士(光)となっている。こっちは称号ではなくスキルが関係しているものだろう。

 魔拳士(光)の前にNEWと出ているので、今水晶に触ったことで新たに表示されるようになった職ということなんだろうな。


 新しく着ける職業が出たところで俺がセカンド職にするのは最初から決まっているんだがな。



―――――

 セカンド職はギルドカードに表示はされませんがステータスにはちゃんと表示されるので、覚えておかなくても問題はないです。

 なお、プレイヤーの事を鑑定して見えるのは、アバターネーム(非表示の場合は表示されない)HPバー(数値は見えない)とレベル、メイン職業くらいで、後は状態異常にかかっていればそれが表示されるだけです。


 適正職は基本的に最初から就くことの出来る職の事を指し、条件を満たすことで新たな職業の適正、まあ才能が開花するといった感じです。



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