第14話

「ここが現場か。」

神宮寺は最初の事件現場である公園に着き、辺りを見渡した。昼過ぎの時間帯ということもあり、小さな子供を連れたお母さんやお父さんが複数名いた。


「すいません、私こういう者なんですが、ちょっと良いですか?」

神宮寺は警察手帳を見せながら、公園にいる人たちに声を掛けた。


「はい、なんでしょうか?」


「最近、女性が全裸で公園のベンチで寝ていたという事件はご存知でしょうか?」


「はい、知っています。」


「この公園って夜、ベンチで飲んでいる人とかいますか?」


「いや、夜になると公園自体が暗いので、あまり人はいないと思いますね。」


「そうなんですね。分かりました。ありがとうございます。」

神宮寺は軽く一礼して、駅まで歩いてみた。まだ明るい時間帯ということもあり、それなりに人が歩いている通りだった。


「それなりに大きな通りもあって、今は人通りも多い。それなのに、誰にも見られずに、公園までたどり着くことができるのか?」

神宮寺は、事件が起こった時間帯と同じ時間に改めて検証することにした。

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