第39話
あいつ大丈夫かな
少し心配だ
でも、昨日のお姉さんの話だと連絡はしない方が良いのか
こんな事、初めてでどうすれば良いのか分からない
行動しなければ何も始まらない
スマホを取り出し加藤にメールを、、、
いや、、、
直接、電話したほうが声で表情が伺える
どっちが良いんだ
「連絡しようとしてるのか?山田」
うん、しようとしてる
「今はやめた方が加藤の為かもよ」
持田だったらそっとして置いてほしいか?
「男と女は違うだろうよ」
そうだけど
「お前、加藤から告白されてるだろ」
「好きな相手に大丈夫かって言われたら」
「もっと惚れられるんじゃない」
俺は、そんな風に見てない
「お前が見て無くても相手は見てるんだよ」
「少しは察しろ」
「それでも心配ならお前が決めろ」
わかった
確かに持田の言ってる事はわかる
けど、加藤は一番の部下だ
出来る事は全力で対応したい
俺は、スマホを取り出した
(お姉さん、相談したい事があるんです。)
結局、俺はどうすれば良いかわからずお姉さんにメールをしていた
ピピピッ
「あら、深刻な問題かな?」
お姉さんからの返信は早かった
(はい、久しぶりに)
「今日、家に行くよ19時くらいには着くと思うから」
「その時、聞くよ」
「それで良いかな?」
(はい、ありがとうございます。)
「連絡、取ったのか?」
持田から聞かれ
俺は「やめた」
「そっかそれが一番の答えだと思うし」
「加藤さんがこれまで通りこの部署で働けるかも分からない」
「今はお前が出来る事は加藤さんが戻ってきた時の接し方じゃない?」
そうだよな
ありがと、持田
今日は全く仕事に生が出なかった。
仕事が少し残ってしまったが
残業をしてもはかどらないなら
帰るがマストだ
定時になり俺はオフィスを出た
「おい、山田」
どうした、持田
「大丈夫か?」
大丈夫だよ
すこし、気持ちの整理が出来なかっただけ
明日には整理しておくから
「そっか」
「俺ら同期だからさ」
「一人で抱え込むな」
「てか、お前は仕事が出来すぎるんだよ」
「そんでもって」
「メンタルはガラス」
「お前は真面目だし俺ら同期組みはお前に頼り過ぎてたかもな」
「俺にも、遠慮なく仕事まわしてくれ」
「そうじゃないと、お前だけ出世していく羽目になる」
なんだそりゃ
「そんなに、考えなくて良いと思う」
「考えれば考えるほど」
「答えが遠くなり」
「加藤さんが戻って来たときに何も出来なくなってしまう」
「それが一番の問題だ」
「じゃっ、俺は残業だから」
持田
ありがとな!
あんなに熱い奴だったんだ
知らなかった
どちらかと言うとミスをしない為に常に冷静な判断をだす
クールなイメージだったんだけど
これも、何かのシグナルなのかな
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