第38話


久しぶりにお姉さんに

からかわれた気がすると同時に幸せな気持ちが溢れてきた

今日は良いことが有りそうな



俺はオフィスに入り挨拶して自分のデスクに座った。

何か空気が重い

何か仕事でミスしたのか

隣の席の同僚、持田に「何かあったの?」と尋ねた

すると持田が


「部長が移動するらしい」

えっ!

それだけで空気が重くなわけ?

「ただの移動じゃなくて」

「降格という名の左遷だ」

なんで、降格するんだ

成績だってかなり良いほうだぞ

「お前は、仕事が速く定時で帰る日が多いから気づき辛かったと思う」

俺が居なくなると何が変わるんだよ?

「それがかなり変わるんだよ」

「パワハラとセクハラだ」

「そんでもって誰かと不倫してたらしい」

「不倫はあってるか分からないけどな」

「間違いなくパワハラとセクハラは確実だ」

「今日、来てるメール見てみ」



俺はメールを開いて内容をみた

(パワハラ及びセクハラの調査の協力)

そうなんだ

気が付かなかった

俺は、自分の仕事を効率的に遂行する為に

タイムスケジュールを詰め込み周りが見えていなかった

俺に何か出来た事があったのかもしれない

微みたるものかも知れない

でも、誰が告発をしたんだ?



誰が、告発者なんだ?

「多分だけど、加藤だと思う」

なんで加藤?

「部長の加藤への対応は結構、きつかったと周りでも思ってた」

なんで、誰も助けなかったんだ

「言えないだろ、お前は言えるか?」

「部長の権力で俺たちの未来が変わっちゃうかも知れない」

「そう考える奴が多いんじゃないか」

そうだけど、、、、



加藤は俺に助けを求めていたのかも知れない

そうでなければ、急に俺に告白をしたと考えれば

あいつは俺の直属の部下だ

少しでも変わった様子に気が付いていれば

俺は、加藤が居るのかオフィスを見たが姿は無かった。

そして、部長の姿も無かった。



(その頃、第一会議室で査問委員会がおこなわれていた)

(大越部長に対して告発文が届いたいます)

(事実を明白にしなくてなりません正直にお答えください)

(私、大越はパワハラなどおこなっておりません)

(では,告発文は間違いだと?)

(間違いです)

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


部長がオフィスに戻り更に空気が重くなった。

言葉では言い表せる事が出来ないほどの

部長は鞄を持ちオフィスを出た。

凍りついたオフィスがだんだんと何時ものオフィスに戻りつつあった

その日、加藤は出社しなかった。



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