お姉さんのからかい上手。

第33話気にしすぎ

「せんぱーい！」

どうしよう

どうしよう

どう接すれば良いのかわからない

「気にしすぎじゃないですか？」

なにがだよ

「見えてるのに見えてないふりしてたりー」

「私から話しかけられ無いような距離を作っていたりー」

「なんなんですかー？」

いや

どうすれば良いか分からないじゃん

告白されたことは嬉しいしけど

その後の言葉が、、、、

「だめですかー？」

駄目ではないけど

接し方がわからないよ

「そんな事、言われても困りますー」

「でも、私のことを考えてくれた時間が有ったんですよねー？」

そりゃー

考えるよ

「なんか嬉しいー！」

なんで？

「だって、私のことを真剣に考えたんでしょー」

「好きな人が私のことを考えてくれるって嬉しいじゃないですかー」

いやいや

俺は加藤を傷つけてしまいそうな言葉を言いそうになった。

でも、言ったほうが良かったのかもしれない

なんで言えなかったんだろう

「先輩！」

どうした？

「普段どおりが良いんですけどー」

と言われてもどうすれば良いのか分からないから

「それを私に聞く先輩、好きですよ」

「なんか可愛いー」

からかうな！

いやいや、先輩

好きって言いたいんだよ

でも、彼女がいるから

好きが可愛いになっちゃうんだよ

これでも、私

頑張ってるんです

「からかってないですよー」

わかった、わかった

普通に戻るから

もう、からかうなよ

「はーい」

その気の抜けた返事、直らないのか？

「なおりませーん！」

加藤は俺に向かって（あっかんべーをした。）

そして、直ぐに背中を向け歩き出してオフィスに入った

チャリン！

チャリン！

メールの着信

俺はポケットの中に入れてあるスマホを取り出し

アプリを開いた

お姉さんからだった。

（僕くん、今日は仕事、遅くなりそうだから自分の家に帰るね久しぶりに会社の人とご飯でも行ったらー、最近、行ってなさそうだったし、また連絡するね）

確かにそうだった

お姉さんと付き合ってから定時で帰れる様にタイムスケジュールを立ててたから

仕事の効率は飛躍的にあがったが

会社の付き合いは自然と無くなった気がする

仕事は自分で言うのはなんだけど

同期の中では一番の結果をだしているし先輩から引き継いだ大型プロジェクトのサブリーダーもさせてもらっている

おい！

加藤

「はーい」

語尾ー！

「良いじゃないですかー」

「どうしたんですかー？」

え？

「え？」

チームミーティングの時間だぞ

資料は出来てるのかな？

「。。。。」

忘れてた？

「私を誰だと思ってるんですかー？」

どっちだ？

「ごめんなさい！」

やっぱり

「嘘に決まってるじゃないですかー」

おいおい

忘れてると思うぞそのふりは

「えっへん！」

加藤は満足気に資料を渡してきた

よし！

時間だ、チームミーティングするぞ！

（このギャップずるいですよ！）

（先輩！）

（余計、好きになっちゃいます！）

（先輩、私、諦めないです！）