第24話今日こそ
お姉さんと付き合ってから一ヶ月くらい経った
とても、毎日が新鮮で幸せの時間が長くなったけど
変わらなかった事も沢山あった。
まだ!
童貞!
何回もチャンスはあったのに何故か出来ていない
休みの日、朝から夜までずっと一緒でも出来ない
一緒にお風呂に入っていても出来ない
原因は分かっている
お姉さんのエッチなからかいで
俺は、一回も我慢が出来ない事だ
お姉さんから毎回のように言われる「早漏」と言う熟語
今日こそは卒業するぞ!と気合を入れているんだけど無理
どうすれば、、、
今日はお姉さんと駅前で待ち合わせをして映画を観る事になっている
待ち合わせの時間10分前には着くようにしているのに毎回
お姉さんが先にいる
今日は、待たせないぞと思い待ち合わせの30分前に着くように支度をし家を出た
一応、いないと思いながらも待ち合わせ場所を覗いてみた
お姉さん?
「あっ!」
「おはよっ!僕くん」
30分前ですよ
お姉さんいつもそんなに早く待ってたんですか?
「いつもじゃないよぉ」
「さすがにぃ」
待ち合わせ場所を変えませんか?
「なんでぇ?」
お姉さんの家集合にしましょうよ
俺は、いまだにお姉さんの家を知らないこの機会に教えてもらおう
「待ち合わせ場所はココが良いのぉ」
どうしてですか?
「支度をして家を出て、いつもの場所で待ち合わせをする」
「待ったぁ?」
「うぅん、今来たところ」
「そんな、定番の会話から始まるの嫌いかもぉ」
「私は、待ってる時間もデートなんだよぉ」
「今日は、早いな僕くんとか」
「今日は、ギリギリだなぁとか」
「ただの時間じゃなくて私には貴重な時間なんだよぉ」
「会えた時に最高の笑顔を僕くんに見てもらいたいのぉ」
「その為の充電時間だと思ってよぉ!」
「ねぇ?」
うれしいですけど
それ聞いたら何も言えないじゃないですか
「じゃぁ、今まで通りねぇ!」
俺も、逆をやりたくて早く来たようなものですから
「そうでしょ、そうでしょぉ!」
「やりたくなるでしょぉ?」
「だから、この特権は私のねぇ」
映画の時間になりそうですね
そろそろ、行きましょう
お姉さんと俺は映画館に向かいチケットを買い
映画を観たんだ
ポンポン
肩が少しゆれた
「起きたぁ?」
はっ!
寝ちゃった!
「この、映画みるの何回目だろうかぁ?」
「毎回、寝てるんだから観なくても良いんじゃないのぉ?」
なんで、寝ちゃうんだろう
「いやいやぁ!」
「私の台詞だよぉ」
「とりあえす、出ようっかぁ」
何でいつも寝ちゃうんだろう
自分でも分からない
って言うかお姉さん何回も同じのみせられて
その度に寝られて
また、同じ映画を観る
なんで怒らないんだろう
「僕くん?」
「今日も寝ちゃったねぇ」
「そろそろ、終わっちゃうからさぁ」
「仕事終わり、レイトショーで観よっかぁ!」
いやいや
もう良いですよ
寝ちゃうって事はそこまで観なくても良いって事だと思うんで
それに、さすがに悪いですよ
「別に悪くなんかないよぉ」
「逆に観てくれないほうが悪いよぉ」
「同じ映画を観て感想を言い合うのも映画の楽しみだと思うのぉ」
「だから、観なさいぃ!」
「僕くんが観たいって言ったんだからねぇ」
分かりました!
お姉さん、明日とかどうですか?
「大丈夫だよぉ!」
「楽しみだね!」
ありがとうございます!
「ねぇねぇ?」
うん?
「あ!」
「丁寧語じゃなかったぁ!」
そろそろ
変えようかなと
「なるほどぉ」
「聞かないほうが良かったねぇ」
「なんか御免ねぇ」
いやいや
大丈夫ですよ
で?どうしました?
「焼鳥たべたい!」
「僕くんがいつも行ってるようなお店に行きたいぃ」
安いだけで美味しくはないと思いますよ
「そういう所が良いのぉ」
「なんか無理してるよねぇ?」
お姉さんはきっと俺が無理して少し高いお店を選んでいると思って言ってくれているんだと思った。
結果的にそうだったのだけど
「気にしなくて良いからねぇ」
「だってさぁ」
「着飾ったって直ぐに取れちゃったら意味ないでしょぉ」
「だってぇ」
「もう、そんな仲じゃないでしょぉ」
「それに、もっともっと」
「僕くんの事を知りたいしぃ」
「気持ちが良くなるポイントは知ってるけどぉ」
「その他があまり知らないからぁ」
「先ずは僕くんが行ってるお店に連れて行ってよぉ」
「ねぇ!」
良いんですか?
口に合わないかもですよ
「早く歩けぇ」
「焼鳥が食いてぇ!」
あー
分かりました
行きましょう
そして!
今日こそ!
卒業だ!
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