第7話おそいよ僕くん


「そう言えば、僕くんは何時に帰って来るんだろぉ?」

「冷蔵庫の中は、朝ごはんを作った時からもう既にない」

「夜ご飯どうしようかなぁ?」

「お金ないしなぁ?」

「とりあえず、掃除、洗濯をしよう」


その時、俺は先輩に飲みに誘われ

断る理由もないので先輩と飲みに行く事にした

お姉さんがいる事を忘れ

先輩に注がれたお酒をどんどん飲み酒がまわってきた

俺は、どちらかと言うとお酒は弱い方だ

でも、お酒の場が好きで誘われたら行く

そんな、正確だから先輩には可愛がられていた


居酒屋にあるデジタル時計が22:00を表していた


先輩、そろそろ帰りませんか?

明日、会議ですよね

たしか、先輩

「あ!やべ!忘れてた山田」

俺は、参加しない会議ですけど

先輩はサブリーダーですよね?

さすがに二日酔いは

「そうだった、ありがとな!」

「帰るか!」

そうですね


俺は、先輩と別れて

家に帰る事にした


ガチャッ


「やっと、帰ってきたぁ!」

「こんな可愛い私を忘れてたなぁ!」

「お酒臭いぞぉ」

ごめんなさい

お姉さんがいる事、忘れてました

つい、癖で先輩と飲みに行ってしまって

っていうか、何で、俺がお姉さんに合わせないといけないんですか?

「あたりまえじゃんかぁ!」

「一緒に生活してるんだからぁ」

「心配しちゃうでしょぉ?」

心配しなくて良いですよ

俺、もう大人ですよ

「僕くんは私からみたら、僕くんで」

「年下の彼氏ですけどぉ」

「彼氏じゃなかったねぇ」

「私の旦那様ですよぉ!」

いやいや、いつ結婚したんですか!

「そうだったねぇ」

「将来の旦那様だったぁ!」

もう、このくだり止めませんか?

「ほうほう」

「諦めたかぁ、僕くん」

何を諦めたんですか?

俺は

「この話を諦めたってことはさぁ」

「僕くんは、私をお嫁さんにする覚悟を決めたことでしょぉ?」

なんでそうなるんですか!?


グーーー


無機質な部屋にお姉さんのお腹の音が響いた


ひょっとして、お姉さん

ご飯、食べてないですか?

「食べてないよぉ」

「お腹すいたよぉぉぉ」


お姉さんは嘘泣きをしながら俺を見ている


何で食べてないんですか?

「だってぇ」

「一緒に食べると思うじゃん」

そうだったとしても

連絡、出来るじゃないですか?

「連絡先しらないもん」

たしかに!

だったら、自分で買って食べてくださいよ

「ごめんね、僕くん」

「お金、持ってないのぉ」

えっ

えっっっっっ!

「そんなに驚く事なのぉ?」

そりゃー

驚きますよ!

俺より大人なんだから

持ってると思いますよ!

「だってぇ!」

「無いものは無いの」

嘘ですよね?

「そんなん嘘をつく人いないと思うよぉ」

お姉さんはつきますよ、俺をからかう為に

「今回は、からかいなし!」

じゃー

コンビニ行きましょ!

「やったぁ!」


お姉さん、本当にお金もって無いのかな

でも、演技には見えなかったし

なんなんだろう?

後、1日2日で別れるから

あまり、深堀しなくていっか


「僕くんはやっぱり優しいね」

優しくないですよ別に

「自分が知らないだけで優しいんだよぉ」

なんか、有難うございます。

褒めてもらって

「いえいえぇ」

「お姉さんですからぁ」


俺らは、買ってきたものを食べた。


「僕くん」

「明日は、一緒に食べようねぇ」

そうですね

「約束だよぉ!」

分りましたよ


その後、お互い連絡先を交換した。

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