[6話]柚希と電話

「おじさん、今度友達連れてきてもいい?」

「はぁ?」

柚希が電話で俺に話しかけてきた。

「友達におじさんの話したら会いたいとか言ってきんだよね」

「てか学校で俺の話してしるのかよ」

なんか俺の愚痴でも言ってるのかあいつ。女子とかそういうの好きそうだしな。

「俺なんぞに会ってどうしたいんだか」

昔柚希の友達あったことはある。

それは柚木が幼稚園のころに友達を遊園地や公園につれて行ったことがあった。

姉貴やお兄さんがいない時は俺やお袋などが遊びに行かせていた。

小学校高学年になるとさすが俺という大人の目も必要なくなってきたので

会う機会はなくなった。

「でいい?」

断ると柚希のことだ、なんかわがまま言ってきそうだ。

「まぁいいけどさ」

「いいの?」

柚希は少し驚いていた。公正(おじさん)はこういう時面倒くさいとかお前らで遊んでこいとか言いそうなのだが、やけに素直だ。

「別にいいよ、なにするかわ知らんがな」

「わかった。とりあえず伝えておくね」

「そうだ、今週の休日以外だ頼むわ」

「なんで」

「今回久しぶりに長期案件だったからな。それの打ち上げだ」

「へぇー」

柚希は気のない返事をした。まぁ女子高生には縁がまだないのであまり興味がないだろう。

「だから、来週以降な」

「わかった、じゃあそういうことだからよろしく」

「ああ」

電話が切れた。

なんか面倒くさそうだが、とりあえず飲み会で井波さんに何かしないと

沢渡にどやされるな。

「はぁ~」

私はベットに転がった。

おじさんに予定があるなんて珍しい。いや沢渡さん達とゲームでもするんだろう。

おじさんはゲームと漫画が大好きなのだ。長いの休みの間は同僚とゲームをしているという。私も小学校低学年のころは公園で遊んで貰ったことがあった。今そういう機会はないけどチャットの会話や画面ごしの通話だけでも気のいい人たちのなのは変わらなかった。特に沢渡さんはおじさんととても仲がよく、おしさんとが違って

気遣いのできるいい人だった。

「そうだ、絵美に言っておかないと」


私はLINEを開いた。

柚希:来週ならいいっておじさん

絵美:🙆

   楽しみですな

柚希:あんまり期待しないでよ

絵美:とりまわかった

LINEを閉じた。


「柚希ごはん」

下からママの声がしてきた。

「わかった、今行く」


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