[3話]友人との飲み会
俺の名前は
「おはよう冴木」
「よ、沢渡」
こいつは俺の同期の
「今日終わった後飲みに行かないか」
沢渡が飲みに誘ってくれた。
「賛成だ」
断る理由が特にないので、賛成だと返事をした。
夜、サラリーマンたちが行きかう飲み街。
「今日は発注多かったな」
「確か、取引先が新店舗を出すらしいからな。それでだろう」
仕事終わりの居酒屋、男の話の大半はやはり仕事になりがちだ。
「まだ、今週も忙しくなりそうだな、俺先週の土日休めてないのに」
「なんだ、先週は来たのか、柚希ちゃん」
柚木とは姉貴の娘、
ふしのある小生意気なJKでよく家に遊びにくる。
「あぁ、あいつがいると何か動かないといけないし、落ち着かない」
「それはお疲れさま」
「実際疲れる。一人の休みのありがたいみがわかるようになったわ」
「そうか、じゃあ今回の販売が終わったらどこ行くか。リフレッシュに」
「沢渡、お前ってやつは」
沢渡はこういう気の利いたことができるし、何かとノリがいいので
同期の中でも特に仲がいい。
「ついでに井波さんも呼ぶか」
「変な気遣いするなよ」
「でも、お前実際誘えてるのか」
「それは」
俺は言いよどんでしまった。
指導もしてくれた先輩だ。
「お前な、毎回が俺がアシスタントするわけにもいかないし、
俺達も30手前だぞ。決めるなら今くらいしかないだろう」
確かにこいつはチャンスをセッティングしてくれている。
飲み、デートの口実もこいつ考えることが多い。
「それにひとりみでいいならいいけど、柚希ちゃんに茶化されるよ」
「それは嫌だ」
あいつにはあまり隠し事は通用しない。てか勝手に俺の私物あさる始末だからな。
「じゃあ決まりだな」
「わかったよ、誘ってくれ」
「おいおい、なんで俺が誘うんだよ。俺は提案しただけ。誘うのは冴木だ」
「まじか」
「これくらいできなくてどうする」
「そうだよな、一応やってみるか」
「その意気だ」
俺は井波さんを誘うことにした。
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