第3話 突然

落雷、豪雨、暴風、警報、注意…

テレビではこのような言葉が並べられていた


登校した時は相変わらず雲ひとつない青空が広がっていた

魔夜とロンも【いつも通り】登校していた


学校から帰ろうと、魔夜はロンを昇降口で待っていた時、不自然に黒い雲が空を覆った。そして、バケツをひっくりかえしたような雨や雷がこの地球を突然襲った


「どうしよう!魔夜!傘もってきてないよ!」

「いや、傘どころではないッ…。仮に持ってたとしても風が…ウッ」


バコン!

雷が魔夜とロンの目の前落ちた


「キャー!」

「ロン!大丈夫か!」

「怖いよ…僕死んじゃうのかな?」


魔夜は立てれるか立てれないかのギリギリで何とかアスファルトを踏みしめた

ロンは魔夜に必死にしがみついてた


しかし、小柄なロンはアスファルトに足が着いていなかった


「魔夜!助けて!お兄ちゃん!」


【お兄ちゃん】


ロンの吐いた言葉が魔夜の頭の中で何度もリピートされる


(僕の家族…家族を守りたい)




(僕の命が無くなってもいいから)




(父さん、ごめん)



「魔夜ッ、わぁぁぁ!!」


ロンが天に舞っていくのと同時に、緑色の光線がロンと魔夜を繋いだ


「ウッ…ま、魔夜!?」


そこには木の棒のようなもの持った魔夜の姿があった

木の棒のようなものの先には緑色の線が…

ゆっくりとロンを地上に戻していく


そして、ロンが地に足を着いた時、魔夜は告白した


「僕、魔法使いなんだ…」

「!?」


ロンは目を大きく開けて震え出した

持っていた手提げは手からするりと抜けていき、地面に落ちた


「どうして…」





「どうして僕を守るの!?」

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