第5話 転勤族でよかったこと
もちろん転勤族でよかったこともある。
いろいろな土地に住めるとか?
その土地の美味しい食べ物を食べられるとか?
近場の観光地に行けるとか。
最大の利点は、新婚時代二人きりという事ですかね。
まあ、のろけではありませんよ。
ラブラブで楽しいのは2か月くらいでしょうか?
これが短いか長いかはわかりませんが、その後は現実を突きつけられます。
妻は、知らない土地で一人残されて仕事に行ってしまう旦那にグチグチ言うようになったり、今まで知らなかった旦那の欠点が目につき始めたり、まったく違った環境で育ったので、習慣や味覚の違いに気づいたりで、お互いストレスマックス状態に陥りました。
そこから妥協点を探り摺り寄せていくことができたので、これはきっと夫婦になるために必要な時間だったと言えると思います。
これが、実家が近かったり友人になぐさめてもらえる距離だったりすると、ここまで本音で話し合えなかったんじゃないかな。
頼るのはお互いだけ、将来どうしたいかどんな生活をしたいかを必要にせがまれて本音トーク必須でしたね。
それに、子どもが生まれてからは育児に口を挟まれなくてすごく気が楽でした。
実家に里帰り出産をしたんですが、手伝ってもらうって意外にストレスがたまるんですよ。昔はこうだったを親というのは当たり前のように言いますから。
もちろん感謝はしていますよ。
知らない土地での育児は大変でしたが、ある意味一人ぼっちの私を助けてくれたのは、旦那でした。
夜泣きに追い込まれていた時、私の代わりに寝るまで子供を抱っこしてくれた日々には今でも感謝しています。
あの時の感謝は一生忘れられないと思う。逆に言えばあの時もしも助けてくれなかったら、老後介護してあげようとは思えなかったと思います。
これから育児する人は、絶対に覚えておいた方がいいですよ。育児を手伝ってくれない旦那は介護も手伝ってくれないでしょう。
あ、ちょっと話それたけど、とにかく子育ては二人でできました。
これが一番転勤族でよかったことですかね。
あと、はじめに書いた、いろいろな土地に住めること、その土地の美味しい食べ物を食べられることに、?がついているのは、これはあまり実践できなかったからです。食べず嫌いなこともありますが、スーパーで買いもをしていても、ちょっと手を出せなかった。
桜餅が薄皮だったときは泣きましたよ。まじで。
今は、もう少しチャレンジしてみてもよかったかな、と思いますがやはり食の好みはそうそう変わらなかったです。
それにしても、転勤族でよかったことがこれくらいしか思い当たらない。これから転勤する人にエールを、と書いてみたんですがエールになりそうもない?
うーん、もう少し転勤族でよかったことを考えてみよう。
うーん。
うーん……思い浮かばない。
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