第3話 転勤は突然に

 よその会社はわからないけれど、転勤の話はだいたい突然言い渡されます。

 2月の終わり上司に呼ばれて、「どうだい?」と聞かれるのです。

「どうだい?」と聞かれるからには名目上は断ることもできるという事なんですが、断れば次の話は確実に断る前より良くなることはないと思われ、よほどでないかぎり転勤は決まります。


 しかも、誰かが断ったりすると玉突きに話が変わったり、転勤自体なくなったりと確定ではない話で、内定が出るのは3月中過ぎというなんとも、もやもや時期が長くストレスが溜まるうえに、4月の頭には引っ越さなくてはならないので、フライングで準備を始めていかなくてはなりません。


 内定が出てからでは家さがしもままならず、なんといっても引っ越しのトラックを確保するのが本当に大変です。


 ここで、社宅があるのでは? と思うかもしれませんが社宅はすべての社員が入居出来るわけではなく、空きがないと入れません。

 空くか空かないかはそれこそすべての人事が確定する3月の内定を待たなくてはわからないので、自分で万が一社宅が空かない場合の時のために家を探さなくてはならないのです。


 自分で書いていて酷い会社だとつくづく思います。


 まあ、たいていは社宅が空いて入ることができたんですが、やはり都会になればなるほど社宅は激戦で、職場の近くが開いていないばあいはちょっと離れた古い社宅か自分でアパートを探すことになります。


 なんといっても大変なのは引っ越し業者を探すことです。

 4月は超繁忙期。うっかりするとトラックがもうないとか現実にあります。しかも、田舎だと引っ越し業者を選べません。現に何回かクロネコさんやアートさんサカイさんといった大手に住んでいるところを言うと見積もりさえ断られるということは一度や二度ではないのです。


 そんな中、料金共に安定の業者といえば日通さんでしょう。

 長距離になればなるほど、日通さんのコンテナでの引っ越しは安いです。(回しものじゃないですよ)

 クロネコさんで60万といわれたところ、23万で東北から北海道に引っ越し受けてもらったこともあります。

 繁忙期でこの値段はかなりお得だでした。


 余談ですが繁忙期の引っ越しは、一日と言わず決めたらすぐ仮契約した方がいいです。

 上にも書きましたが、トラックがなくなるというのは現実にあります。

 特に自社トラックがなくなると引っ越し専用のトラックじゃないものまで駆り出され、そうなると荷揚げと荷下ろしの手間がすごく違います。

 引っ越し専用のトラックは横が大きく開いたりして、同じ10tでも詰め込める量も違う様に思います。

 しかも、本当は小さいトラックでよくても、空いていないとサイズの合っていないトラックで引っ越さなくてはならないこともあります。


 今はパソコンで一括見積とかが多いですが、個別に電話して見積もりに来てもらう方が金額も安く時間も早いです。

 慣れてくると一括見積でもサクサク行けますが、慣れないと本当に要るものといらないものはわからないと思います。


 あとはこれはまあ、自己責任としての裏技ですが、忍足さんの数は初めは一人もしくは二人しか頼みません。ほとんどはトラックの運ちゃんのほか一人しか頼んだことありません。基本トラックの運ちゃんは荷物は運びませんが、今までの経験で、ほーッと待っている人を見たことありません。しかも、引っ越しシーズンだとアルバイトもいっぱい雇っているので、終わったところの忍足さんが終わってない引っ越しの所に援助しに来てくれるので、結果結構な人数で搬入してもらうという事も多々あります。

 ただしこれは、確約じゃないので職場の人が手伝いに来てくれる時とかはチャレンジしてみてもいいと思います。


 転勤の話から、引っ越しの話になってしまいましたが、旦那の会社は実費ではなく引っ越した距離で引っ越し代が出るので、安い業者を探すのが一番重要なので切っても切れない思い出です。


 あーあ、いつか楽々パックで引っ越してみたいなぁ。















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