第80話 亀裂は生じ/発展はしない

 ――既に亀裂は生じていた。



【ゴブリンナイト Lv.40】

【ハイゴブリン Lv.37】

【ゴブリン Lv.35】

【ゴブリン Lv.36】

【ゴブリン Lv.35】


「――次、来るよ!」

「あぁ、もう! またか!」


 ゴブリンの群れにRui子たちが構える。


「ギィッ!」

「【スティール】!」


 振り下ろされる棍棒を拳で弾いていく。


 ユキたちが攻略したことにより、第37階深層へ攻略を開始したRui子たち。

 例によりβは一人で攻略に向かってしまったので、いつも通り三人で攻略することになったのだが……。


「はぁっ、はぁっ……!」


 立て続けに現れる敵、敵、敵。

 基本的な前衛はRui子のみ。バスケで体力がある彼女とはいえ、これだけ動けば息もあがるだろう。


「ギィッ!」

「ふっ――!」


『793』


 ゴブリンの剣撃を半身ずらして躱すと、拳を身体に叩き込む。


 ……が。


「ギギィッ!」

「っ! 一体、ポスト入った!」


 ハイゴブリンが一体Rui子を抜け、ソウタと龍矢の方へ向かってしまう。


「ぐっ……ソウタ、頼む! 【濃藍の涙が降ってくるレインアロー】!」


 しかし、龍矢とてすぐに対応できるわけじゃない。Rui子の前にいる集団へ牽制攻撃を与える役目があるのだ。


 となれば……対応できるのは一人。


「ギィッ!」

「うっ……!」


 棍棒が振り下ろされる。慌ててウォンドで防御するも、重い一撃に膝をついてしまう。


 続けて迫り来る攻撃。

 ソウタは目を瞑った。


「ミナト――」

「っ! ダメ! 使!!」


 Rui子が慌てて声を張って制そうとするものの……それは叶わず。


「――助けて!」


 悪魔の引き金を引いた。


「ブギィッ!?」


 瞬間。ソウタはハイゴブリンの攻撃を弾き、空いた左手で長い鼻を掴みあげる。


「……【バーサーク】」


 ソウタの全身に赤いオーラが纏う。

 掴んだ鼻をそのまま捻りあげると、無防備な身体にウォンドを叩きつけた。


『720』

「さぁーて……狩りの時間だ」


 ソウタ――いや、ミナトはニヤリと笑うと、ハイゴブリンを引き摺ったまま前へ駆け出す。


「――っ。龍矢くん、スクリーン!」

「あぁ! 【その連撃は天を割くドラゴンクロー】!」


 Rui子の指示に龍矢がスキルを発動。


『820』『815』『817』


 真っ直ぐ突っ込んでくるミナトへ武器を構えるゴブリンたちに援護射撃を繰り出す。


「おぉ――らぁっ!」


 掴んでいたハイゴブリンをぶん投げ、ウォンドを構えながらゴブリンナイトへ飛びかかった。


「……ギィ」


 顔のない馬に乗った甲冑のゴブリンナイトはすらりと剣を抜き、突っ込んでくるミナトに応戦する。


「――あぁ、もうっ! 【ファーストブレイク】!」


 いてもたってもいられなくなったRui子は、ゴブリンの剣擊を弾き返してミナトの方へ駆け出した。


「【レイアップ】!」

『973』


 ミナトの背後から襲いかかろうとしていたハイゴブリンにアッパーを繰り出す。


「あたしの獲物に手ぇ出すんじゃねぇよ!」

「落ち着いてソウタくん! 個人プレイに走っちゃダメ!」

「あたしはミナトだっつってんだろ、チビッ子!」

「それを言うならボクはRui子なんだけど、ね!」


 Rui子の声掛けにもミナトは止まらない。

 狂ったように猛攻を続ける。自分がHeヒーラーであることを忘れたかのように。


『672』

「ちっ……このモードじゃ、このダメが限界か」


 バーサークモードとはいえメイン職は魔法を扱うHeヒーラー。攻撃力はさほど高くない。


「こういう時は――【フルバースト】!」


 攻撃バフをかけ、ミナトが取り出したのは――


「へへっ……改めていい武器だよなぁ、おい」


 圧倒的な攻撃力を持つ大剣……ウィングバスターを見つめる瞳には妖しげな光を放っていた。


「うぉ――らぁあ!」


『8,213』


「ギッ……!」


 先程とは比べ物にならないダメージ量。これには流石のゴブリンナイトも怯む。


 しかし……これで問題解決かと思えば、そうでもない。


「ぐっ……!」

「龍矢くん!」


 Rui子とミナトが一緒に戦っているということは、中・遠距離職の龍矢はたった一人。


 ゴブリン二体に近接戦を持ち込まれ、彼は苦境に立たされていた。


「ミナトくん!」

「あ゛!? あたしは女だ!」

「じゃあミナトちゃん! ウイングバスターを龍矢くんにパスして!」

「はあ? 今あたしが使ってんだから無理に決まってんだろ! もしくたばっても、あの野郎が実力不足なだけだ!」

「……っ!」


 ――ダメだ、やっぱり渡してくれない!


「【バーサーク】!」


 こうなればRui子もバーサークモードにならざるを得ない。スキルを発動し、龍矢の方へ戻る。


「――【ドライブ】!」


 龍矢を狙うゴブリンへ一気に肉薄し拳を叩き込むRui子。


『1,052』

「ギィッ!?」


 背後からの攻撃に一匹のゴブリンが怯んだ。


「【その一矢は地を穿つドラゴンテイル】!」

『830』『825』『829』


 その隙に龍矢がもう一体のゴブリンを葬る。


「【ブラスト】!」


 残りはあと一体。


「――【ダンク】!」


『6,023』


「ギッ、ガッ……!?」


 高く飛び上がったRui子の振り下ろし攻撃にゴブリンの頭は地面へ打ち付けられ……光の粒子と化して消えていく。


「終わりだ! うぉぉぉ――らぁぁぁっ!」


 と。

 ミナトの方も終わったようで、ハイゴブリンとゴブリンナイトが消えていき経験値となっていった。


「はぁっ……はぁっ……」

「……Rui子、大丈夫か?」

「だ、大丈夫大丈夫……こんなんでへばってちゃ、オールマンツーなんて、できないからね……!」


 心配そうに龍矢が声をかけるが、Rui子は肩で息をしながらも笑みを浮かべてみせる。


 Rui子たちは今、大きな壁にぶつかっていた。


 それがソウタの暴走。

 バーサークモードでミナトへ切り替わってしまうと、連携プレイができなくなってしまう。

 その為、Rui子と龍矢は無闇に突っ込むミナトのフォローせざるを得なくなる。


【♰濃藍の天を駆ける『龍矢』は世界の蒼茫さを知る♰ Lv.31】

【Rui子 Lv.33.5】

【ソウタ Lv.42】


 その結果がご覧の通り。三人で大きなレベル差が生まれてしまっているのだ。


「あ、あのっ………………ごめんなさい……」

「…………」


 バーサークモードが解除され、元に戻ったソウタが頭を下げてくる。


 それに対し、Rui子は――


「――大丈夫だよ、ソウタくん。個人プレイに走っちゃったら、ボクがフォローするから」

「で、でも……」

「まあ、そうだね。連携が崩れちゃうのはよくないね。とりあえず、敵が来ても落ち着いてローテーションを意識しよう!」

「………………うん」


 ――Rui子、だいぶキテるな。


 言葉や表情こそ優しいものの……一緒に戦ってきた龍矢からすれば、あと少しで爆発するかもしれない状態に見えていた。


 ――だが……これでようやく合点がいった。


 要するにRui子が苦手としているのは、ソウタではなくミナトの方なのだ。

 だが、いつものRui子なら「個人プレイよりチームプレイでしょ!」とはっきり言うものだが……。


「おい」


 と。

 どことなく微妙な空気の中、βが三人の前に現れた。


「中ボスの場所がわかった。早く行くぞ」

「え、ちょっ……俺たち、まだレベル上げの途中で――」

「んなもん知るか。中ボスは全員じゃないと挑戦できねぇらしい。負けても、お前らの実力はそこまでってことだ」


 ――さっきのミナトみたいな言い方するなぁ、こいつ。


 龍矢の言葉も聞かずに進んでいくβを仕方なく追いかけながら、ふと彼が急かす理由に気がつく。


「……あの子が心配か?」

「…………」


 ピタリ、と。

 今まで何を言っても反応しなかったβが、初めてその場で足を止めた。


「……あいつは俺のモノだ。手元に置いておかないと落ち着かない」

「うちのリーダーも言ってたと思うが、あの子はモノじゃないぞ。俺たちと同じプレイヤーだ」

「同じ、ねぇ………………本当にそうなら――俺もこんなこと、してねぇよ」


 ――ふむ。


 吐き捨てるかのようなβの言葉を聞き、顎に手を当てる。


 ――この男……そんなに悪い奴じゃなさそうだ。


 あくまで龍矢の主観である。

 今までは一人で何処かへ行ってしまう行動に警戒していたものの……今のを聴いた感じ、マイを想う気持ちは本物だと感じたのだ。


「くだらねぇ質問は終わりか? さっさと行くぞ」

「……あぁ」

「えっ、いいの龍矢くん? もうちょいレベル上げしなくて」


 二つ返事で答える龍矢にRui子が振り向く。


「どうせボクたちがいないと攻略できないわけだから、彼の指示を無視してレベル上げしても問題ないと思うんだけど……」

「いや、大丈夫だ。ここは深層だし、難易度が高いのも承知の上じゃないか……それに」

「それに?」

「低レベルで戦うなんて――なんだかノインっぽくて楽しいだろう?」

「……ふふっ。そうかも」


 レベルが低いのにどんな相手でも平気で挑む仲間の顔が思い浮かび、Rui子からも自然と笑みが溢れた。


 中ボスの位置は意外と近く、数分もしないうちに扉が見えてくる。


「開けるぞ」


 βが手を当てると、扉がゆっくりと開いた。

 洞窟のホールの中にいたのは――一匹の鳥。


【フレイムバード Lv.44】


 全身が真っ赤な炎に包まれたフォルム、3メートルを越える全長。


 侵入してきた四人に顔を向けると……大きな翼を広げ、羽ばたいた。


「――!」


 最初に動いたのはβだ。短剣を構え、一気に突っ込んでいく。


「速攻! 【バーサーク】!」


 Rui子も続き、即座に指示を出す。


「チャンスだよ! フレイムバードは本来空中戦! 洞窟内じゃ、本来の力を発揮できない!」

「なるほど、空に上限があるのなら……俺も狙いやすいってことだな」


 火の粉をはためかせて飛ぶフレイムバードに向け狙いを定める。


「【その一矢は地を穿つドラゴンテイル】!」


『652』『654』『653』


 ――やはりダメージ量が少ないな。


 龍矢とフレイムバードのレベル差は10以上。防御力が低いモンスターでもダメージは通りにくくなるのだ。


「――【ハイパーバースト】」


 と、βが自身にバフをかけながら大地を蹴り上げる。


「ふっ――!」

『1,705』『1,700』『1,702』


 一瞬で表記される3連撃。スキルなしでこの芸当ができるとは、やはり凄腕のプレイヤーのようだ。


「ん……? それにしても、ダメージが大きいな?」


 いくらβのレベルが高くても、HeヒーラーTaテイマーの組み合わせ。どちらとも攻撃力が高くない職業だ。


「【レイアップ】!」

『1,005』


 対してRui子のダメージはそこまで高くない。

 レベル差があるとはいえどちらとも攻撃力が高い職業、更にバーサークモード発動中。だというのに、βよりもかなり低いのだ。


 ――ってことは……あいつの武器か?


 彼が持っている黒の短剣。フォルムを見るに、シンプルな見た目で人気の『ナイトダガー』だろう。しかし、ナイトダガーはスキル枠が既に埋まっているので、付与できないはずなのだが……。


「――っと!」


 なんて考え事をしていると、フレイムバードの炎が飛んでくる。


「俺もサボってられない、な!」


 しかし拍子抜けである。高難易度の深層なものだから、かなり難しいボスかと思いきや……通常の階層と変わらぬ難易度。これじゃ、いつもの攻略となんら変わらない――



 ――って、そんなわけがない!


 ここは深層。通常の階層とはわけが違う。


 そう、既に牙は剥かれているのだ。


 通常、フレイムバードのフィールドは天井に大きな穴が空いた洞窟である。

 上空に飛翔して射程距離外で攻撃し続けるパターンは『臆病者』、『安置でしか狩れない雑魚』、『空中戦(一方通行)』などとプレイヤー間で大不評の嵐。代わりに、フィールドが広いためにフレイムバードの範囲攻撃はほぼ当たらない。


 では、今の状況はどうだろうか?

 天井がある狭いフィールド。射程距離外に逃げられることはないが……範囲攻撃は?


 フレイムバードが両翼で身体を覆うようなモーションをした瞬間――龍矢は咄嗟に叫んだ。


「Rui子! 離れろ!」

「へっ!?」

「今のフレイムバードの範囲攻撃は――!」

「――っ!!」


 ようやく龍矢の指示を理解したRui子だが――もう遅い。


 離れようとしたが、後ろに下がった先は壁。

 フィールドが狭い弊害である。


 フレイムバードの翼が勢いよく開かれ……自身の広範囲に大量の火の粉を撒き散らす。


「や、ばっ――!」


 ――瞬間。

 火の粉は一気に噴き上がり、巨大な炎球と化してRui子を呑み込んだ。


 遠距離にいる龍矢でも高熱が伝わってくる。


「ぐっ……!」


 ――まずい!


 Rui子は今、バーサークモード。ただでさえ防御力が低い状態で更に低くなっているのだ。

 この範囲攻撃を受ければ……一溜りもないだろう。


 もうダメだ――そう思った時。


「がっ……!」

「っ!」


 炎球の中からRui子が吹っ飛んできた。


【Rui子

HP 185/505

MP 0/0】


 だいぶHPが削られているものの……辛うじてゲームオーバーにはなってないようだ。


 ほっと胸を撫で下ろすものの――一体、誰がRui子を突き飛ばしたのか。


「……あっちぃな、てめぇ」

「なっ……!」


 炎球が消え、そこにいたのは……。


「でも、お前ならちょっとは歯ごたえがありそうだなぁ? ――【バーサーク】!」


【名前:ソウタ(バーサーク)

メイン:ヒーラー Lv.44

 サブ:バーサーカー Lv.40

 HP:532/816

 MP:423/594

 攻撃:758

 防御:338

 魔功:413

 魔防:480

素早さ:852

スキル

【バーサーク Lv.4】【ヒール Lv.8】【リフレッシュ Lv.7】【フルバーストLv.8】【スプレスLv.6】【ハイシールドLv.5】【フルブレイクLv.8】【ヒールポイントLv.3】【エンチャント(属性)Lv.6】


 ソウタの周りに赤いオーラが噴き上がり、ミナトへと変貌する。


「【フルバースト】!」

「あ、あれ……?」


 吹き飛ばされたRui子が目線を向けた時、既にミナトの猛攻は開始されていた。


「おらぁっ!」

『1,824』

「――! いけない! 【ファーストブレイク】!」

「ちょ、おい!」


 龍矢の制止もきかず、ミナトの元へ駆け出していく。


「止まって、ミナトちゃん!」

「あ? 自分も守れねぇようなチビッ子に従う気はねぇよ!」

「そうじゃ、ないの!」


 フレイムバードの攻撃を避けながらも、必死に説得を試みるRui子。


「落ち着いて聞いて! 一人で戦ってたところで、誰もついてきやしない!」

「誰もついてこなくたって、あたしが倒せばいいんだよ!」

「今はそれでいいんだろうけど、後になって後悔するんだ! 頼れる仲間がいないことに!」

「知るか! あたし一人で全部やってやるよ。この身体がボロボロになるまで、なぁ!」

「それがダメなんだって!」

「あぁ、もう黙れ! ギャーギャーうるせぇなぁ! あたしより格下のチビッ子が、喚くんじゃねぇよ!」

「――っ」


 ミナトの暴言に……Rui子の動きがピタリと止まった。


「……あぁ、そう」

「そうそう。チビはチビらしく、さっさと下がって――!?」


 瞬間。


 ミナトの顔面に向けて、Rui子のストレートが打ち抜かれた。


『39』

「……何すんだ、てめぇ?」


 ミスなどではない、明らかに作為的なフレンドリーファイヤー。

 Rui子の行動にミナトの声色がワントーン低くなる。


 が――Rui子の目は怒りに燃えていた。


「そっちがその気なら――ボクも好きにするよ。アンタを今ここで倒す」

「ハッ! あたしを倒すだなんて、チビッ子にできるかよ!」

「……それ」

「あぁ?」

「さっきから、黙って聞いてればチビチビチビって………………ボクはRui子だっつってんだろうが!! 【レイアップ】!」

『43』

「っとぉ! チビにチビ言って、何が悪いんだよ!」

『95』

「っ! こ、の――!」

「待て待て待て! お前ら、喧嘩してる場合じゃないだろ!」


 ついに恐れていた事態が起きてしまった。

 龍矢は回復薬を矢にセットすると、二人へ狙いを定める。


「ちょ、あんたもあの二人を止めてくれ!」

「は? 知らねえよ。あいつらがどうなろうが、俺には関係ない」

「~~~っ! あぁ、もう! お前ら協調性皆無か!」


 ――こんな時、ノインかユキさんがいてくれれば! くそっ、今頃あっちでイチャついてたら許さんからな!



***



「は? 跨がっただけで何もしてない? それで終わり?」


 一方、Rui子たちが大変になっていることなど露知らず。

 ユキはユキで、ピンチに陥っていた。


「い、いや、それだけじゃないよ! ちょっぴり添い寝とかも、したし!」

「他には?」

「えーっとぉ……」

「………………はぁ」


 目を彷徨わせるユキに、マイは呆れたように深いため息をつく。


「あのさ。彼、起きなかったんでしょ? ユキが跨がっても、全然起きなかったんでしょ?」

「う、うん。びっくりするくらい起きなかったよ」

「なら、もっと攻めなくちゃ。いい? 次チャンス来た時、最低でもキスはすること。もちろん、その後も色々するのよ」


 ――いや、小学生の発言とは思えねぇ。


 あまりにも過激な発言にユミリンはドン引きしていた。


「キ、キ、キ!? そ、そんな破廉恥なこと! そ、その、手を繋ぐくらいなら……!」

「舐めてんの?」


 ――そしてこっちも、中学生の発言とは思えねぇ。


 あまりにも純真すぎるユキの知識に、別の意味でドン引きしていた。


「おーい。仲良く会話するのは構わないが、今は第38階層が開くまでのレベル上げ中だからな。戦闘にも参加して、ちゃんとレベル上げするんだぞ?」


 ――お前が言ったところで説得力がねぇ。


 今尚も敵と戦っているがトドメはすべて他三人に譲っている為、未だLv.2を維持し続けているノインに心の中でツッコミを入れていた。


 ――大丈夫か、この三人。


 頭のネジが飛んでる面子に、ユミリンは向こうの四人が羨ましくなってきていた。

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