未来からの嘆願


私はあまり速く動けなくなった身体を最大限動かし出来うる限りのスピードで受話器を取った。


「もしもし!」


『もしもし』


彼女だ!間違いない!


やっぱり白昼夢じゃなかったのだ!


いや、もしかしてと思い直して自分のほっぺたを抓った。


痛い。


そうか、やっぱり、本当に来た。


ということは……未来は変わったのか!


「ど、どうも、久しぶ……いや、はじめましてかな?ミクさんですよね?」


私は勢いこんでそう聞いた。


『はい、そうです。よくわかりましたね。もしかすると前にもありました?』


「ありました!ありましたとも!そうか!未来が変わったんですね?どうなりました?」


『はい、実はお願いがあって……』


「なんでしょう?もちろんなんでもやりますよ」


私は嬉しくなって、安請け合いをした。


『そうですか、良かった……では、助けて欲しいんです』

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