されど山吹
「……ただの想像じゃん」
誰かが教室の端からそう言った。
教授は怒った風でもなく更に言葉を重ねた。
「原因が無ければ結果は起こらない。今みんなが不思議がっている心霊現象としか思えない事も必ず解明される筈だ、そういうものの先駆けになりうるのが脳科学だと思っている。現に側頭葉のある部分を刺激する事で擬似臨死体験を受ける事ができると言う研究もある」
「それはちゃんとした研究結果でしょう?想像とは違いませんか?」
どこからか男子生徒が疑義を挟んだ。
「……うむ、まぁ、それも一理ある」
教授は少したじろいだ。
キーンコーンカーンコーン
そこに救いのような終業のチャイムが鳴った。
「……では今日はここまで」
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