斬首


そして、俺の心に不安がよぎる。今モンスターの大群に襲われたらひとたまりもない。洞窟でもそうだったが、なぜかスキルや能力が一部使えない。原因もわからないし、光と逸れるのはまずい。絶対にダメだ! なんとしてでもモンスターと遭遇する前に光と合流しなくていけない!

そして、不安に包まれる俺に追い打ちをかける様に、モンスターの大群が現れて一斉に襲いかかってきた。


モンスターは何もない空中から突如現れた。空気に突然皹が入り、裂け目ができる。その中から虫の幼虫の様なモンスターが次々と這い出てくる。鈍い音を立てて花畑に身を鎮める。醜い体を綺麗な花で隠す。だけど、醜悪な悪の匂いだけは隠せない。おぞましいうなり声の様なものが聞こえてくる。

虫系のモンスターの弱点は、炎か冷気。炎の技は弱体化していた。俺は剣を抜くと、冷気を纏わせた。剣の表面を絶対零度が覆う。鈍色の鋼に霜が降る。あたりの草花が一斉に枯れる。吸い込んだ息が肺を凍らせているみたいだ。俺は右腕を大きく振りかぶる。呼吸を止める。心の目で前を見る。敵は五体のモンスター。数では明らかに劣勢。だけど、俺は諦めることはない。俺は主人公だ。どんな逆境でも打ち砕いてみせる。それが、読者が求める主人公像なのだから。

俺は剣から迸る氷点下の狂気を花畑に力一杯叩きつけた。辺りを轟音とダイヤモンドダストが包む。空気が泣いている。大地が凍り、草木は萎れる。よかった。俺の冷気の攻撃の威力は下がっていない様だ。俺は不安の氷が溶けたのを感じた。

そして、何事もなかったかの様に昆虫型モンスターは俺に反撃を加えた。口から吐き出された粘液の糸が俺の体を縛り付ける。

「何? どういうことだ? なんで生きている?」

俺は昆虫型のモンスターの体をじっくりと観察した。

「おかしい。なんで傷一つついていないんだ? いくら強いモンスターだからって少しもダメージがないのは不自然だ」

思えば、猿型のモンスターに襲われた時もそうだった。炎系最強の技を放ったにも関わらず、猿型のモンスターは一匹も欠けていなかった。

「そういうことか。こいつらは、特別に強いわけじゃない。俺が弱くなったわけでもない。俺の攻撃を完全に無効化している。主人公である俺を対策しているんだ。だから俺の攻撃が完封されていたんだ。でもどうやって?」

昆虫型のモンスターの攻撃は俺の体をより一層締め付ける。肋骨が軋み、嫌な音を立てる。肺が握りつぶされているみたいだ。心臓が早鐘の様に脈打ち、肉体のピンチを告げる。身体中の骨が音を立てる。限界まで締め付けられて五臓六腑が今にも破裂しそうだ。

そして、嫌な破裂音とともに、昆虫型モンスターは体液を撒き散らした。俺の体を締め付ける糸が少し緩んだ。俺は朦朧とする意識で前を見ると光がいた。

「全部私に任せて休んでいて!」

そういうと一方的にモンスターを蹴散らし始めた。光は全身に青い稲妻の様なものを纏っている。綺麗な草花に似つかわしくない色だ。光は高速で斬撃をモンスターに放った。空中を綺麗な青色が飾る。辺りに舞い散る電撃は草花を少し焦がした。焼けた花の匂いに混じって、モンスターの体液の匂いがする。焦げ臭い煤と血の鉄分が不思議に調和している。

光はモンスターを全滅させると俺を縛り付ける糸を解いた。

「大丈夫? 主人公でしょ? しっかりしなさいよ」

「お前今までどこに行っていたんだ?」

「空を飛んでいたわ」

「空を飛んでいた? 何を言っている?」

俺は間抜けにもおうむ返しで彼女に聞いた。

「そのまま言葉通り空を飛んでいたの。私があの扉を通ってこの世界に来た瞬間、なぜか急に強くなったのよ。いきなり頭の中に様々なスキルや能力が浮かんできたの! 気配消し、音消し、探知とかね!」

「そしてそれらを全部一気に使ったのか?」

なるほど、音と気配を消してずっと俺のそばにいたんだな。あの時、光が消えたんじゃなかったんだ。

「うん。さっきからずっとそばにいたわよ」

「そして、俺が冷気の攻撃を放ったから。空中に飛んで逃げて収まるのを待っていた。そして、新技でモンスターを蹴散らした」

「うん! 正解!」

「原因はわからないけど、強くて困ることはない。とにかく先に進もう」

そして、俺たちは探知スキルで警戒しつつ進んだ。途中、狼型モンスター、ムカデ型モンスター、サソリ型モンスターが現れた。その全てを光が一人で殲滅した。一切の抵抗もさせずに一方的に皆殺しにした。まるで彼女がこの小説の主人公の様だった。


俺たちは巨大な建物の前に着いた。その建物は水でできていた。城の形をしているが半透明で中が透けている。ゆらゆらと水面にさざ波が立つ。水が液体のまま城の形になっているのだ。

「これってお城?」

「みたいだな」

俺は水に手をつけて舐めてみた。

「塩辛い。これ海でできている」

「ちょっと! 普通舐めたりする? あなた馬鹿じゃないの?」

光が勢いよく俺の頭を叩いた。

「痛いな! 何するんだよ!」

「バカな主人公を止めるのもヒロインの仕事よ! さ、中に入りましょう!」


城の中に入ると、そこは普通の建物だった。普通に扉から入った。普通に天井と窓がある廊下を歩く。ただその全てが海水でできている。床も無論、海水でできているが、なぜかその上を歩いていける。周囲の海水の中を色とりどりの魚が泳ぐ。空から差し込む光が熱帯魚の鱗に当たって砕ける。綺麗な色が不気味な建物を飾る。

俺たちは海水でできた廊下を通り、海水でできた階段を上がっていった。俺の頬を冷たい潮風が舐める。冷たい潮風は不安を掻き立てる狂気。俺の心を音を立てて締め付ける。

そして、建物の一番上の大きな部屋の前まで来た。

「入ろう」

「ええ」

俺は心の中で願った。もう敵なんて出ないでくれ。もうこの小説は終わったんだ。もう俺たち登場人物の役目は終わった。

そして、俺の願いも虚しく見たこともない様なモンスターが現れた。冷たい咆哮が建物を揺らす。敵は四体の巨大な怪物。海の生物をごちゃ混ぜにした様な様相だ。オットセイ、セイウチ、フグ、ロブスター、蟹、タコなどが混ぜられて一つの命となっている。歪な塊は触手を畝らせながらこちらに向かってきた。

「今度こそ俺がやる! 光は下がっていろ!」

俺は海水でできた地面に剣を突き刺した。音を立てて海水に皹が入る。まるでガラスに剣を突き刺した様だ。意識を集中させて俺の中に眠る力を呼び起こす。俺は主人公だ。俺がこの物語の主人公だ! 絶対に負けない。

俺は主人公らしく、勝気で不安を塗りつぶした。正義感で胸を満たした。誰でも感情移入できて、誰もが好感を持てる様な存在になるんだ!

俺は、剣に電撃を灯らせた。俺の体から雷の因子が剣に走る。留めておけなくなった電撃が音を立てて空気中を飛ぶ。黄色い閃光が透明な空気に複雑な模様を描く。目に見えるくらいの光の奔流が舞う。剣が熱を持つ。俺の手の中で沸騰しそうだ。

そして、俺は地面に向かって電撃を放った。俺の最強の電撃攻撃だ。水系の敵にはこれが最も有効なはず。小説の中で出てくる最も強い電撃攻撃を使えるのは主人公だけだ!

雷が大気を焼く。空気は心地のいい快音を放ちながら千切れる。海水が一瞬で沸騰して、辺りを真っ白な湯気が抱く。白い蒸気は俺の鼻腔に入り、潮の匂いで満たした。

「やったか?」

これでダメなら打つ手なんてない。

そして、霧が晴れた。敵はほとんど無傷だった。体の表面を少し焦がしただけだった。俺の中で燻っている一つの疑問が勢いよく燃えだした。

「ちょっと! なんのダメージも与えられていないじゃないの! 私が攻撃する! ユウは下がっていて!」

そういうと光は、勢いよく空に飛び上がった。空中で静止する。モンスターたちは光を見上げる。光の体が黄金色に輝きだした。まるで小さな太陽がそこに顔を出した様だ。凄まじい熱線が部屋を縦横無尽に駆け巡る。部屋の中の影をかき消した。光は右手を高く掲げる。剣は全体が発熱しながら光を放つ。そして、主人公である俺の最強の電撃を遥かに凌ぐ特大の雷をモンスター達に叩きつけた。

一瞬、部屋の中を閃光が包んだ。瞼を閉じていても目が焼けてしまいそうな光量が全ての闇を消す。俺が目を開けるとモンスター達は一匹残らず溶けていた。沸騰して気体になっている。嫌な匂いが海水に混じって不気味で新しい匂いを生み出した。

光が俺のそばに降り立った。

「全く。私がいないとダメなんだから!」

光がいかにもヒロインですよという様な台詞を言った。俺は今の出来事でこの世界に何が起きているかわかった様な気がした。

「光? 今の攻撃どこで覚えた? あんなの本編では使えなかっただろ?」

「え? わからないわ。いつの間にか使える様になっていたの」

「あの扉を通ってからか?」

「ええ。そうだけど」

「水の都に着いたあたりから俺の出番が減っている」

「ちょっと! なんで拗ねているのよ? 待っていればそのうちあなたにも出番が回ってくるわ。主人公でしょ?」

「いや、このエリアに関しては違う。お前が主人公だ」

「言っている意味がわからないわ。なんの話をしているの?」

「俺たちはこの小説が完結したと思っていた。だけど新しいモンスターが現れて、新しいエリアが出現した。そして、このエリアでは主に活躍するのは、主人公の俺ではなくお前だ!」

「だったら何だっていうの?」

「ここはスピンオフの世界なんじゃないのか?」

「スピンオフ?」

「ああ。作者は本編が完結した後にまだ話を続けたんだ。さらなる利益を得るために主人公ではないキャラクターに焦点を当てた。それがお前なんだ」

「私が急に強くなったのは、このスピンオフの主人公だから?」

「その可能性が高い。スピンオフでは、本編では脇役だった人物に焦点が当てられる。本編の裏側や未回収の伏線が回収されるはずだ」

「なるほど、だからユウが急に弱くなったのね。あなたが強いままだと、スピンオフの意味がなくなってしまうから」

「そういうことだ。ここでの俺たちの目的は、ヒロインの魅力を描きつつ本編で回収しきれなかった伏線を回収すること。本編の未回収の伏線がなんだったか覚えているか? 覚えているなら説明口調で説明してくれ」

「説明口調ね! いいわよ! 本編での未回収の伏線は、最強の騎士探し。この小説には主人公をも上回るほど強い騎士がいるの。でも本編でその騎士については描かれなかったわ。多分その騎士が登場してしまうとあなたの立場がなくなってしまうからね。最強の騎士がいたら主人公が必要なくなってしまうもの。そして、その騎士は本編に登場せずに終わった。伏線もいくつか貼ってあったわよね? 確か、太陽と人間のハーフで額に大きな傷がある。背の高い外人の剣士よ!」

光は丁寧に説明してくれた。俺の知っている情報と寸分違わず一致している。俺は苦虫を噛み潰したような顔をした。

「え? どうしたの? 間違っていた?」

「いや、完璧にあっているよ」

「じゃあモンスターも退治したことだし、一旦街に戻りましょうか?」

「ああ。そうだな。そこで情報を集めて、騎士探しをするっていうのが自然な流れだな! じゃあ、光の言う通り、一旦街に戻ろう!」

「いいえダメよ! 今から騎士がいるところまで一瞬でワープしましょう」

その瞬間、辺りを包む空気が変わった。何だ? 何かがおかしい。悪寒が全身を舐め回す。背筋が凍りつく。濡れた手で身体中を触られているみたいだ。不気味な雰囲気が恐怖を煽る。真っ黒な恐怖は、今小説を読んでいる読者にも伝わった。あなたは恐怖に身を焦がしながら小説を少しだけ読み返す。そして、読者であるあなたの勘違いではないことを知った。

「は? 一体なんの話だ? さっきまでと言っていることが真逆だぞ? それに、何で騎士の居場所を知っている?」

「いいから。行くわよ」

そして、光が俺の手に触れた。異常なほど冷たい何かが俺の体に流れ込む。俺は意味がわからないまま一瞬で別の場所にワープした。


そこは、夜空がよく見える庭園だった。真っ黒な夜空に、星たちが綺麗な刺繍を施している。さっきまで昼間だったのに何が起きているんだ? ここはどこだ? 光は一体何をしたんだ?

俺はそばにいる光に詰め寄った。

「おい! 何をやった? いきなり何の説明もなしにワープしたのか? さっきまで昼だったのに夜になっているし、時系列がめちゃくちゃじゃないか? これじゃ読者が混乱するだろ! 小説のタブーだ! それくらいわかるだろ!」

「え? 何? 何の話? というよりここはどこ?」

光は目を見開いて戸惑っている。

「そういうことか。作者の奴やりやがった」

俺は作者に対して憎しみの感情が湧いた。憎しみは渦巻き、意識に海の中に螺旋を作る。螺旋はまっすぐに俺の心に突き刺さる。

「何どういうこと?」

「光、さっきまでの君は作者に操られていたんだ」

「私が操られていた?」

「ああ。街まで戻ってから、騎士の情報探しをするというシーンは物語に必要不可欠だ。だけど絵的に地味だし、何より読者受けしない。だから端折ったんだよ」

「じゃあ、私を無理矢理操って物語を力づくで進めたってこと?」

「そうだ。いわゆる御都合主義ってやつだ。多分俺たちはもう街に戻って騎士の情報を調べたんだ。今はその直後のはずだ」

「え? でもそんなことをしたら読者が混乱するわ」

「ああ。だけど小説には制限字数やページ数が決められている。決められた文字数の中で完結させなければならない。こういうこともあるさ。だけど、幾ら何でも今回のはやりすぎだ。作者は一体何を考えているんだ!」

「ここで話し合っていてもそれこそページの無駄よ。もう過去には戻れないし先に進みましょう」

「わかった」

俺は胸の内に燻る作者への不満を抑えて先に進むことにした。


夜空に浮かぶ庭園からは、半透明な螺旋階段が空に向かって続いていた。階段は空中に浮いている。現実の世界ならあり得ないが、ここは空想の世界だ。俺と光は一段一段踏みしめて空に向かって歩いて行った。足を一歩踏み出すごとに、綺麗な音と星のかけらが弾ける。階段から星屑が落ちているのだ。まるで木琴の上を歩いているようだ。こんなシーンは必要なのだろうか? ファンタジー感を出すため何だろうが、俺はイマイチだと思った。

「なあ。伝説の騎士ってどれくらい強いんだ?」

「私もあんまり詳しくは知らないわ。でも少数精鋭の騎士団を作っていて敵なしらしいわよ。今更騎士を探して何になるのかしらね?」

「さあな。でも未回収の伏線を回収しておかないと、読者が気になるからな。作者が適当に脚本を考えるからこうなるんだよ。しっかり計画を立ててから執筆してほしいよな」

「全くその通りよ。でも、その騎士が私たちに協力してくれるなら心強いわよね! だって最強で最高で無敵の騎士なのよ!」

「主人公である俺よりも強いのかな?」

「ええそのはずよ! じゃなきゃ作者が持て余したりしないでしょう? 小説のパワーバランスが崩れるから削除されたのよ、きっと!」

「そうだな。伝説の騎士っていうくらいだから絶対に誰にも負けないくらい強いんだろうな」

「会うのが楽しみね! 会ったらサインもらいましょう!」

そして俺たちは螺旋階段の終点に辿り着いた。そこには大きな扉があった。扉の反対側には何もない。きっとここを通り抜けるとどこかへワープするのだろう。ワープしてきたばっかりなのに、またワープか。なら最初からこの扉の先に転送すればいいのに。俺は脚本の穴を指摘しつつ扉の取っ手に手をかけた。

「開けるぞ?」

「ええ!」

そして、扉は寂れた音を響かせた。俺たちは伝説の剣士が待つエリアに足を踏み入れた。


扉を開けると、勢いよく何かがこちらに飛んでくる。俺のすぐそばの地面に落ちて、転がる。それは人間の首だった。顔には無念の表情を浮かべている。

「うわっ! 人の首だ! 誰だこいつ?」

俺は光に尋ねた。光の方を見ると真っ青な顔をしている。

「絶対に誰にも負けない伝説の剣士よ」

光が血の抜けたような顔で俺の方を向いて言った。俺の足元に転がってきたのは、絶対に誰にも負けない伝説の剣士の死体だった。


「は? どういうことだ? なんで伝説の剣士が死んでいるんだ?」

「こっちが聞きたいわよ!」

その瞬間、俺と光が通ってきた扉が勢いよく閉まる。扉の反対側から鍵をかけられたような音がする。緊張が辺りを包む。汗が吹き出る。皮膚が泡立つ。血が沸騰している。戦いの緊張感が読者にもはっきりと伝わる。

「言い争っている場合じゃない! 来るぞ!」

向こうから伝説の剣士を殺した人物がこちらに向かって走ってくる。俺と光は抜刀する。心臓がはち切れそうなくらい早く動く。恐怖が空気を割る。殺意が風に乗って、俺の頬をきる。そして、一匹の小さな猿が俺たちの目の前に姿を現した。

「ウキッ!」

猿は可愛らしい鳴き声を飛ばす。

「お猿さん?」

「気を抜くな!」

「でも、ただの猿よ?」

「そのただの猿に伝説の剣士が首を切断されたんだぞ?」

俺の声で光が我に返る。俺と光は油断せずに猿を見つめる。

すると猿は、なんと両足で直立した。まっすぐ背筋を伸ばして人間と同じような姿勢で立った。そして、信じられないことを口にした。

「あなたたちにお話があります」

猿の口から出たのは、流暢な日本語だった。

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