第6話 お泊まりとサプライズプレゼント

今日は8月5日。


和樹の家に泊まりに来ている。


「親が良く許可したね」


「親、今海外旅行だから家にいないんだよ」


「だからか」


「あの人たち、良く旅行行くから気にはしてないんだよな」


「へえ」


今思うと、和樹の親は何者なんだって感じるけれど考えるのは辞めた。


「なあ紘太」


「ん?」


「まだ夜まで時間あるから市民プール行かね?」


「うん」


「じゃあ、決まりだな」


夜に夏夜駐屯地でまたお祭りがあるから、それまで暇なので市民プールに行った。


水着は持ってきていたので、良かったと感じる。


和樹に感謝にしなければね。


「何処行く?」


「広いプール行こうか」


俺たちは、泳がなくてもいい広いプールに行った。


別に俺たちは泳げるけど、喋りたいという方が大きい。


「夏だねえ…」


「だねえ…。

でも和樹といる夏は、楽しいよ」


俺は、そう言った。


「俺も紘太といる夏は楽しい。

ってか楽しすぎるんだよ!」


「和樹…。

ありがとう…」


俺は思わず泣いてしまった。


「泣いてくれて嬉しいよ。

俺、紘太の親友で良かったよ」


「俺も和樹の親友で良かった」


俺はそう言った。


「ここに良すぎると寒いから、上がってご飯でも食べようか」


俺らはプールから上がって、売店に行った。


そこで俺らは、肉巻きおにぎりとカップラーメンを買った。


「美味しいね、紘太」


「肉巻きおにぎりめっちゃ美味しくない?」


「確かに。

何個でも食べたい」


「でしょ?」


俺がそう言うと、和樹と笑いあった。


そしてプールを楽しんだ俺らは、和樹の家に帰った。


時刻は夕方4時だった。


「楽しかったな」


「うん」


「甚平に着替えないとね」


俺らは甚平に着替えた。


夏夜駐屯地の夏祭りは2回に分けて開催される。


それも2日間ではなくて、別々の日で開催される。


これは毎年の事だ。


でも別日に開催されていてもとっても人がいる。


「さあ、行くか」


そして俺らは出かけた。


「何するよ?」


俺は和樹に聞いた。


「射的してみない?」


「久しぶりにやってみるか」


そして射的をする事にした。


「負けないぞ」


「俺も和樹に負けないぜ」


俺らは物を落として行った。


「終わった」


「楽しかったな」


俺らは笑いあった。


「次、なんか食べる?」


「そうだな、お腹も空いている事だし」


「じゃあ、焼きそばとかポテトでも食べよう」


俺らは、焼きそばの屋台に向かった。


そして焼きそばやポテト等を買って、広場に向かう。


花火が打ち上がる前に買わなければ、その後は買えないからだ。


そして、花火が打ち上がり始める。


「綺麗だな和樹」


「久しぶりにこんないい花火見たよ…」


「だよな…」


俺らは花火を見上げながらそう言う。


その後花火にずっと俺らは見とれていた。


だからあっという間に花火が終わりを迎えた。


「綺麗だったな」


「だな」


俺らは駐屯地からの帰り道で言った。


「あのさ」


「ん?」


「渡したい物が紘太にあるんだよ」


そう言うと和樹は、渡したい物が入っている袋を取り出した。


「え?何?」


「開けてみな」


そして俺はそれを開けた。


「待って、嬉しいわ」


俺が貰ったのは、俺が欲しかった筆箱だった。


「喜んでくれて良かった」


「ありがとうね」


「どういたしまして」


俺らはまたあの時のように笑いあった。


「帰ろっか」


「そうだな」


そして俺らは和樹の家に帰った。


今日はとっても楽しい一日になった。


正直、和樹が俺を誘ってくれなかったら俺は暇だった。


和樹に感謝しないとね。


ありがとう、和樹。




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