第2話 放課後の教室で
夏夜高校に入学してから早1週間が経過した、4月15日。
自分はなぎなた部に入部した。
今日は運良く部活が無かったので、教室にいた。
「おーい紘太」
「どうしたの和樹」
「今日って部活休みだっけ?」
「休みだよ」
「紘太は帰らないの?」
「帰ってもやることないからここに居ようかなって」
「じゃあ俺もここに居る。
紘太に聞きたいことたくさんあるから」
「良いよ、どんどん聞いて」
俺は和樹にそう言った。
「じゃあ、紘太くんに質問です。
中学時代の部活は?」
「なぎなた部だよ」
「お、一緒じゃん」
「でも市総体で俺負けちゃったんだよねえ」
「俺は県大会出場したけど、全国優勝は出来なかったな…」
「高校では絶対頑張る」
「お互いに頑張ろう」
「じゃあ次俺ね。
和樹の誕生日はいつ?」
「4月7日だよ」
「春生まれなんだねえ。
ちなみにだけど兄弟とかいるの?」
「双子の姉と3歳離れた中学生の妹が居るんだ。
姉は三組にいるよ。」
「お姉さんと妹さんの名前ってなんて言うの?」
「姉は
妹は
「へえ〜。
会ってみたいなあ」
俺はそう呟いた
「紘太は兄弟とかいる?」
「俺はね、3歳離れた大学生の姉がいるよ」
「何か目指してるの?」
「教師だって言ってた。
高校教員になりたいみたいだけど」
「へえ〜、そうなんだ。
紘太は将来の夢あるの?」
俺は和樹に将来の夢について聞かれた。
俺はなんて答えようか迷っている。
俺には夢なんてない。
夢などないのに大学進学しても無駄な気がするので
高校卒業したら働こうと思っていた。
こうやって言うと笑われるだろうか。
別にもう笑われるのは慣れたから和樹に思いっ切り笑われに行こう。
「俺は無い。
夢もないのに大学進学しても無駄な気がするから高校卒業したら働こうかなって」
「それはそれでいいんじゃない」
和樹が笑わずにそう答えてくれた。
俺は笑みを浮かべる
「どうしたの?」
和樹は不思議そうに俺に聞いた。
「俺のことを笑わないでいてくれたからかな」
俺は和樹にそう言う
「別に紘太の事笑わないよ」
「ありがとう」
俺は和樹にそう言った。
「そういえば聞き忘れてたけど紘太の誕生日はいつなの?」
「5月7日」
「初夏の方なんだね」
「そうそう」
「じゃあ質問終わりね」
和樹はそう言って質問を終わらせた。
「何するの?」
俺は和樹に聞く
「メールアドレス交換してなかったからしようかなって」
そう言えばそうだ。
入学して一週間経っているはずなのに、交換してなかった事を思い出した。
「そういう事ね」
そして携帯を取り出して交換した
「ありがとう。
これから紘太はどうするの?」
俺は用事も済んだところなので帰ろうと思っていた。
「俺は帰るよ」
「そうか」
「じゃあ、また明日」
俺は和樹にそう言って教室を出た。
何で部活がないのに急に帰ることになったと言うと、用事を思い出したから。
何せまた親戚との集まりがあるから。
親戚の集まりなんて出たくないが、しょうがない。
俺は自転車で家に帰る。
これから和樹と仲良くなれるかな。
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