第16話 Short Story 『Let Me See あのね』2021.8.23

#恋の予感から、呆然自失へと 5


「へっ? なっ、、なんですかぁ~っ? この反応。


別にわたしは藤原君のこと責めたりしてないんだけれど・・・・」

さっぱり訳わかんない黒木さんの反応に心の中でつぶやいた。



そもそも私は彼女より6歳も年上で先輩なのだ。


その上、いわれのないことで、こんな言い方をされている状況に 茫然自失状態。



彼女の放った言葉はわたしにとってなんの脈絡も持たない訳の分からない

理解しがたいもので。。。


昔からそうなのだが、まともな会話のできる人とはいろいろと会話を繋げて

いけるけれど、こういうトンチンカンなことを平気で言う輩に対しては無力な自分だ。


ただただ うなだれるしかないのだ。

うまく投げかける言葉が出てこない。



気がつきたくはなかったけれど。。。

そしてそれから3人でいる時の空気がそれまでとは違ってきていることに

気がついてしまった。


いつの間にか、わたしが運転していた藤原君を責め(責めてないんだってばぁ~っっ><:)

黒木さんがそれを庇った・・という空気が作り上げられ、どういうわけか

藤原君と黒木さんの間にある空気がラヴモードに変わった???



ただ、その時わたしが感じた不安、それは・・・。

もしも、この山奥でこのまま動けず夜を迎えたら、男ひとりに女ふたり。

ドライブに出る前と状況は変わってしまった。



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