第15話 Short Story 『Let Me See あのね』2021.8.15

#恋の予感から、呆然自失へと4


だから、悠長に何かを考えてどうこうしようなんていう時間はないかのような

緊張感にその時、わたしは襲われていた。 


困ったことになった・・こんなところに足止めされたら、夜、獣が出たら一体

どうなるのか? そんな考えが頭をよぎるばかり。


誰も口を開こうとしない静寂の中、ひとまず最年長でもある自分が・・話すことで

何か解決策の糸口が見つかれば、との思いも込めて途方に暮れている藤原君に声を

かけた。


「藤原君、、どうしよう? どうしたらいいのかなぁ?」 問いかけた言葉・・・・。


三人の無言の中にある不安を消したくて、けれど決してそれは運転していた藤原君を

責めるものではなかったはず、、、それなのに。


わたしは一ミリも予想してなかった相手から信じられない言葉をその場で

投げつけられたのだった。



普段大人しめの後輩の黒木さんが大きな声で叫ぶように私めがけて

発した突然の言葉・・・



「藤原君が悪いわけじゃないでしょ? ~{{◎}★ミζ|||ζ★卍 卍(凹凹@@:☆( @_@)~~っっ~~っっっ(ノ`A´)ノ ⌒┫ 


意味不明・・とにかく何か彼をかばうような言葉を発しているのだろう!^^;」

まるでわたしが彼を攻め立てた、という設定で。


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