第13話 Short Story 『Let Me See あのね』2021.7.31
#恋の予感から、呆然自失へと2
事務所でわたしの隣に座る2つ3つ私より若い男子社員・正木君は何くれとなく
やさしいし、ことあるごとに周りの目を気にすることなく好きすき表現をしてくる。
細身のあまり体躯の大きい子ではないけれどお目め、くりくりで髪の毛もくりくりのかわいい子。
こんなわたしを誘ってくれるのはうれしいけれど、、、わたしは帰りがけの
お誘いもなんとなく 断ってばかりだ。^^;
薄い衝立一枚隔てて、親会社の事務所に属する背の小さい 29歳、九州男児の青年
・・子沢山の末に出来た9人兄弟の8番目だとか。
彼曰く、、「昔は娯楽がなかったからなぁ~っ」ですって。
こんな風に独身の女の子にこんな話をケロっとできる青年も、ちょくちょく
仕事の合間にこちら側に顔を見せて 映画やお茶を誘ってくる。
そして背が高くて身体も顔もチョコレート色・・もとい、、褐色のいつも
にこにこ顔でちょっと言葉が口の中で詰まったような感じでもそもそと話す28歳
青年も お茶やドライブに誘ってくれるよね。
そういえば、先日女友達と土曜日の勤務を終えた後、京都の太秦に向かうべく
ここ会社の最寄り駅であるJR三宮でふたりで電車待ちしていた時にばったり会って
結局大阪までシートに3人で座り、ずーっと話ながら・・なんてこともあったわね。
そそそっ もうひとりの朴訥なわたしと同じ田舎方面に住んでいる28歳
彼からは律儀にもいきなり正式に交際を申し込まれたりもしたわぁ~。
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