第8話 Short Story 『Let Me See あのね』2021.6.12

# FUTURE 未来 3 # 


 

限界だった・・・・気持ちのない場所で、愛のない生活に耐え切れなくなっていたのだ。


心の悲鳴よりもまず、身体が悲鳴をあげていた。


顔中に、身体中に、赤い発疹が出始め・・それらはわたし全体を覆い尽くしてしまう程に広がっていった。


実は、別れた夫は2度めの結婚相手で、息子の実の父親ではなかった。



わたしはすでに最初の結婚でつまずいた、所謂、世間でいうところのバツいちだった。



最初の離婚をした当時、息子を連れて出戻った実家にわたしたちの居場所はなく

半ば無理矢理のような両親の強い勧めで、息子を連れてわたしは再婚した。


両親は体裁ばかりを考える人たちだった。


わたしの気持ちも、、すぐそこにはないわたしの未来も、彼等の頭にはなかった。


その時だけが全てであるかのように・・わたしを追いつめ、再婚相手に

私と息子を託した。


行き場のないわたしに、当時選択肢はなかった。

自分自身に負けて好意を露ほども持てない男性(ひと)と私は再度の結婚をした。




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