第7話 Short Story 『Let Me See あのね』2021.5.30
# FUTURE 未来 2 #
ぷっくらとして平凡だけれど、普通に幸せそうな彼女は少し吃驚したような
言葉を挟みながらも、わたしの話に勢いをつけて次へ次へと話しやすくして
くれるかのような、話を促す水先案内人よろしく、上手い具合に言葉を差し挟み
わたしの話を聞いてくれた。
彼女が知っているわたし・・は、息子が一人と夫がいてもうすぐ産まれてくる子を
お腹に持ち、マンションからステップupして一戸建てに移って行った、幸せを
絵に描いたような姿だったはず。
けれど、ここ某書店で野口さんとばったり会ったわたしは、そんなものとは
一億万光年程も離れたかのような場所にいる自分だった。
あれから産まれた’さやか’は夫側に引き取られ、息子’優哉’は
わたしの実家の両親の元に預けてある。
そう、、一戸建てに引っ越して間もなく、わたしはその家を出ていた。
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