第44話 ルルベ

身体測定は苦手。何か恥ずかしい気がする皆何センチかわいわい喋ってるけど混じれない。もう全然伸びなくなった。測ったら0.7センチ伸びてたけど誤差の範囲だとおもう。平均より2センチくらい低い背なので本棚の上を見るとき爪先だっていがちだ。結構長い時間爪先立ちできるよ私の幼馴染はバレエを習っていたのでたまに簡単な動作を一緒にしていた。バレエの爪先立ちはルルベというらしい。かかとがちょっと曲がってる。帰り道は足を上げたり飛び跳ねて歩いたりして帰っていたのを思い出した。普通に歩くより早かったと思う。勢いつけてるからかな。顎を引いて真っすぐ立っていると踊るときみたいで緊張する。スポットライトも当たっていないのに。バレエを習っている人は床に頭がぺたんとつくから水鳥みたいだと思っている。私は柔軟嫌いだからかなりからだが固い。中学の時体育でマット運動があったんだけど後ろの子と二人一組で柔軟やらされたときにめちゃくちゃ強く背中を押されて痛かったから「もう無理」と言ったのに聞き入れられず「まだいけるやろ」と言われ背中を押され続けたことがあってめっちゃ嫌な記憶しかないわ。どれだけやばかったかというと翌日から教室に上がる階段を上り降りするときずっとあしが痛いままだったのでコイツ絶対呪ってやると思ったくらい。ちょっと目がキツネっぽくてこわいからこの子嫌だなと思ってたのに3年間同じクラスだったゆえ世知辛いと感じた。謝らないのが一番この子の性格を物語ってると思う。嫌な奴に限ってなんで自分が嫌われてるのかと逆切れするので近寄られる。いらない教訓。「はい153.7センチですね。次の人」私の後ろのまなちゃんにはばっちり聞こえてたと思う。覚えてるかはおいといて。ななってラッキーなんか知らんけど微妙。高校生にもなると流石にと思っていたら「私の方が背高いよ」「何センチだった?」ちらほら聞こえてきた。女子の間だとあしが長いとかモデルみたいなのが重要なので背が高いのはステータスなんだろうな。小さくて守ってあげたくなる子(当社調べ)は結構よそのクラスにもいるがどの子が来年佳乃と同じクラスになるか今からとても楽しみだ。待ってる間も楽しそう。会話の量まで彼氏より同じクラスの女子との方が増えてきたのでもう淡泊すぎる気がしてきた。

体重は一年に1キロくらい増える。佳乃のスカートはエスサイズである。誰得な情報だがちょっと体重増えたらキツくなりそうなので戦々恐々としているところだった。

次は視力検査、聴力検査。

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