第43話 カーテンコール

誰が私を一番必要としてくれるの求めてるのはなに。ここにいてはいけないよ私は後で行くから先に行ってて。声だけ聴いて誰が私の本物なのか選んで欲しい。何もかも壊してしまうような愛ならいらないけど同じくらい強く私を求めてくれるなら一度は聞き入れましょうさぁあなたの言い分はなんですか。教会にはカーテンがかかってなかったベンチに座って聖書を開いて隣に黒いベールの人を見たわ。不思議とかなしそうにみえなかった。あとでまた縁があるなら引き合わせてもらえるのかも。同じ人とはもうこれきり心を結びあえることはないのかしら。また会えても違う姿になって私だと思えないんでしょう。ベールが短い髪を包んだ。君は隣の人を選んだとしても全部があなたの一部だから愛していない人なんていない。思い出の中ならずっと綺麗なままで飾っておける。並行世界の別人と入れ替わってたとしてもわからないだから全ての君が愛してあげてね。どんな君でも私は愛せる気がした。1枚の絵画みたいに誰からも見られるような存在にはなれないけどせっかく交差した道だからわざと違う道を通ろう。道が燃やされる前に歩けば手遅れにはならないよ。きっとどこかでだいぶ前から知ってたような顔をしてあなたのことを待ってる人がいるその人は私じゃないの。もしかしたら1度どこかで出会ってしまったからもう糸を結べることはないのだったら悲しいけど奇跡だって思うよ会えるだけでもいいと思われるくらい強く私とであうことを望んでくれたなら。雲を掴むような途方もない妄想ばかり書いててもどの文字が一番大事かくらい自分で決められる。必要なときに反芻してそのまま進めばいい。他の人を幸せにしなきゃいけないみたいだから。あおい海を渡ってしまっても何を考えてるかくらい想像すればわかるよ。飛ぶことばかり考えてた若い海鳥はカーテンを開けて飛んで行った。技術よりも熱意で困難を飛び越えてまた別の空へと。朝も昼も夜も休みなく飛ぶから本当に大切なひとは一緒に飛べない。翼折れ飛び方を忘れたひとのもとへ飛ぶ幸せを教えにいこう。一直線に刺す朝日のようにまっすぐに飛んでればいつかはつく。カーテンで隠しても誰かがこじ開けるそれも愛だとおどけて言ってみた。白いレースの外側じゃ好奇心は満たされない変わっていくことは避けられない。見上げれば夏空に飛んでいるあの鳥と同じだと思ってください。7つよりたくさんの海を見よう。君という灯台の明かりは唯一の光だよほかとは違う光り方だから。

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