第54話 欠けたくないから抱き締めた

 

 

──温かい。


 体の中を、熱を持った何かが巡っていく。


 歓喜と、安堵と、少しの震え。

 得体の知れない感情を伴いながら、海のような深い青を朧気に垣間見る。質量を持ちながら巡るそれは徐々に、けれど確実に奥底へと絡み付いて沈んでいった。


 まるでもう二度と、離れないとでも言うように。





 瞼の奥で光を捉えて、瑠都はゆるりと目を覚ました。


「ん……」


 小さく声が漏れる。カーテン越しに部屋の中へと降り注ぐ日の光が、白く眩い。朝、口の中でだけ呟いた言葉に一時いっとき困惑する。


(そうだ、私……)


 マリーと一緒に部屋に向かっている途中から記憶がない。急に体が動かなくって、妙な感覚を引き連れて意識を失ったのだ。あの時は夜だったのに、もう日が昇っている。


 最後に見たマリーの顔を思い出して、ぼんやりとしていた瑠都の意識が急速に覚醒する。


「……マリーっ」


「ルト!」


 大切な友の名を呼んだはずの瑠都の声は、その名の張本人の声で掻き消された。


「目が覚めたのねっ……! よかった……。気分はどう? もう辛くない?」


 横になったままの瑠都に詰め寄って尋ねたマリーの目は赤くなっていて、豊かな赤い髪は常より少しだけ乱れている。


「マリー……私、」


 口にしかけて、瑠都は視線を自身の左手へと落とした。その手はマリーの両手でしっかりと握られている。伝わる力強さ、祈るようなその姿勢に、瑠都は再びマリーを見やった。


「もしかして、ずっと側にいてくれたの?」


 胸の奥がぎゅっと熱くなる。発した声は少し掠れていた。


「当たり前じゃない」


 泣きそうに瞳を潤ませたマリーが、拗ねたように唇を結ぶ。


 瑠都は微かな笑みをこぼして、体を起こそうとする。しかし、マリーに握られていないほうの手で体を支えようとしたのに、右手が動かない。質量を感じる右手に視線を移すと、そこには瑠都の手を握ったままベッドに頭を預けて眠るメイスの姿があった。


「メイス?」


 左手をマリーに、右手をメイスに握られている瑠都が目を丸くする。


「さっきまで起きていたんだけど、睡魔に負けて眠ってしまったのよ。もう、情けないわね」


 呆れたようにマリーは言うが、その表情は柔らかだ。瑠都はマリーが離したことで自由になった左手を使って、体を起こす。そこでやっと、身に纏うものが寝衣に変わっていることにも気が付いた。


 マリーとメイスは、一晩中瑠都の側にいてくれたのだ。ベッドの両隣に椅子を置いて、そこで手を握りながらずっと、瑠都が目覚めるのを待っていた。


「ごめんなさいね。夫であるメイスとはいえ、眠っている時に殿方を側へやるなんていけないことかしらと思ったんだけど……とても心配そうにしていたから、わたくしが勝手に許可したのよ」


 もちろんみんな心配していたんだけど、さすがに何人も部屋にいるのは嫌かと思って。そう続けたマリーに、瑠都は構わないと首を横に振って答えた。


「マリー、突然でびっくりしたでしょう。ごめんね、ありがとう」


 自分に何が起こったのか。状況を尋ねる前にそう言った瑠都に、マリーの瞳が再び潤んでいく。


「わたくし怒っているのよ」


「え?」


「ルト、あなた魔力不足で倒れたのよ。あのまま死んでしまったって、おかしくなかったんだから。お医者様が言っていたわ……ルトには魔力が不足している自覚があったんじゃないかって。気付いていたの?」


 魔力不足。倒れた原因を聞いて、瑠都はやはりと思った。考えていたことが当たってしまったのだ。認めたくなかったこと、そうであってはいけなかったこと。

 眉を釣り上げたマリーに隠し事をすることなどできなくて、瑠都は素直に頷く。


「うん……確証はなかったけど、もしかしてそうなのかもって」


「もう! 自分の命に関わることなのよ。何か少しでも異変を感じたなら、ちゃんと教えてちょうだい。じゃないと……困るわ。あなたを失ったら、わたくし……どうしたらいいか……」


 ついにマリーの瞳から、とめどなく涙が溢れ出た。頬を拭う仕草に、瑠都の胸が痛む。


 一晩中、こうやって泣いていたのだろうか。赤くなったマリーの目元に触れて、瑠都はもう一度謝罪の言葉を口にした。


「ごめんね……。今度からは、ちゃんと言うから。だからもう泣かないで」


 同じように泣きそうになる瑠都を見つめて、マリーは小さく鼻をすする。


「……次はわたくしを叱る番よ」


「え、マリーを? ……私が?」


 突然切り出したマリーに、瑠都は首を傾げる。何を叱ることがあったろうかと考えを巡らせる瑠都だったが、何も思い当たることがない。


「手を繋ぐだけでは魔力が不足する場合、キスをして交換するのよって、前に教えたことがあったでしょう。だから……ルトはそれを知っていたから、言えなかったんでしょう。ルトがそういう子だって知っていたのに、わたくしはなんて馬鹿なのしら……本当にごめんなさい」


 確かに、より強い魔力の交換の方法が口付けだということを、瑠都はマリーから教わった。だが、あの時に教わらなくとも誰かから聞いたかもしれないし、どこかから自分で見つけ出していたかもしれないのだ。


 知っていたからこそ、躊躇った。それはきっとその通りだろう。しかし知らなかったとして、異変を告げるどころか、違和感など気にも留めなかった可能性だって大いにある。


 それに、異変を自分の中に閉じ込めたのも、勘違いかもしれないと願って告げなかったのも、瑠都が決めたことなのだ。


「マリーが謝ることなんて、何一つないよ」


「でも」


「ないの」


 マリーの言葉を、珍しく瑠都が遮った。


「本当に……何もないよ。全部、勘違いかなって呑気に思ってた私がいけなかったの。だから謝らないで、お願い」


「ルト……」


「心配してくれて、ありがとう。ありがとう……マリー」


 堪らなくなって、マリーは身を乗り出して瑠都に抱き着いた。肩口に顔を埋めて、腕にぎゅっと力を込める。瑠都もそれに応えるように、マリーの背中に左腕を回した。

 二人の間にそれ以上の言葉はなかったが、互いの気持ちを伝えるすべなんて、今はそれだけで充分だと思えたのだった。




「そういえば、魔力を与えてくれたのはジャグマリアスなのよ」


 しばらくして、落ち着きを取り戻したマリーは椅子に座るなりそう切り出した。


「魔力の交換って、とても神秘的なものなのね……。気のせいなんでしょうけど、二人がきらきらとした淡い光に包まれているようにさえ見えたのよ。もしかしたら、あれが魔力というものなのかしら」


 うっとりと表情を緩めたマリーに言われて思い出す。


 そうだ。朧気に揺れた意識の中で、深い海のような青色を見た気がする。あれはジャグマリアスの瞳だったのだと、瑠都は理解した。


「そっか、ジャグマリアスさんが」


 魔力不足で倒れた瑠都が目覚めることができたのも、ジャグマリアスが魔力を送ってくれたからだ。朦朧とする意識の中、身の内を駆け巡った熱の温度だけは、まだ鮮明に覚えていた。


 瑠都は左手で胸に触れた。魔法が使えない瑠都は元来魔力の存在を感じることはあまりないが、なんとなく、昨日までよりも胸が、体中が満たされている気がする。

 色濃い安心感に包まれている心地がして、他人事のように感心する。深い魔力の交換とは、このように強大なものなのかと。


 そこまで考えて瑠都は、はたと動きを止めた。


(深い魔力の交換……)


 手を繋ぐよりもっと、深く魔力を交換する方法。つまり、ジャグマリアスは瑠都に口付けたということだ。


 ぼんっ、と音を立てそうな勢いで、瑠都の頬が赤く染まる。


「気が付くのが遅いわよ」


 急に動揺しだした瑠都の様子をじっと眺めながら、不思議そうにマリーが言った。



「あれ……朝……」


 その時、ベッドの右側でメイスが動いた。


 部屋を満たす眩しさに目を細めながら頭を起こしたメイスは、自分を見つめる瑠都とマリーに気が付いて何度かまばたきする。


「……ルト!」


 一拍置いて名を呼んだメイスが、立ち上がって身を乗り出した。握ったままだった手を反射的に強く握ってしまい、慌てて離す。


「ご、ごめん。目が覚めたんだね……よかった。もう大丈夫なの? しんどくない?」


「うん、もう全然大丈夫。ありがとうメイス、ずっと側にいてくれたんだね」


「いや……ごめん、寝ちゃってた」


 恥ずかしそうに頬を掻いたメイスが座り直すと同時に、マリーが声を上げる。


「一晩も起きておけないなんて。まったく、情けないんだから」


「うっ……」


 言葉ではそう言うが、本気で責めてはいない。その口調は穏やかだ。


 しかし突如として何かを思い出したらしく、マリーは両手を胸の前で合わせて立ち上がった。


「いけない。ルトが起きたことをミローネかフーニャに知らせなくっちゃ」


 行ってくるわね。そう言い残して部屋の出入口へと向かおうとする大国の姫を、瑠都が慌てて止める。


「いいよマリー、自分で」


「駄目よ! ルトはすぐに無理するんだから。いいことメイス、ルトがベッドから出ないようにしっかり見張っているのよ」


 人差し指を向けながら指示したマリーの勢いに押されて、メイスは何度も力強く頷く。

 颯爽と部屋を出たマリーを、二人はなす術(すべ)もなく見送った。


「……でも、本当によかった、目が覚めて」


 マリーが離れていく気配を感じながら、メイスが静かに切り出した。


 神妙な声色に扉から視線を移す。その先にいたメイスもまた、瑠都を見ていた。


「……心配、かけてごめんね」


 ぽつりと呟いた瑠都の手を、もう一度ぎゅっと握る。昨夜とは違う。握り返してもらえることにひどく安堵しながら、メイスはぎこちなく笑った。


「ちゃんと、あったかいや」


 小さな手がもう決して、温度を失うことなどないように。ただひたすらに神に祈った。



 勢いよく扉が開いたのはその時だった。


 驚いて手を離した二人は、同時に顔を向ける。


「おっと、ごめんよ」


 ひらけた扉の先にいたのは、少しだけ息を乱したマーチ二だった。


「起きていたんだね。俺としたことが、女性の部屋を無断で開けてしまった」


 開けたばかりの扉に肩を預けたマーチ二は、今更だけどと付け加えてその扉をノックした。優しい眼差しに促されている気がして、瑠都は頷いてみせる。


「どうぞ」


「ありがとう」


 許可を得てまっすぐにベッドへと歩み寄ったマーチ二は、先程までマリーが座っていた椅子に座った。


「ああ、メイスくんもいたんだね」


「あ、はい」


 答えたメイスから、瑠都へと視線を移す。


「魔力不足で倒れたって聞いたよ。もう平気なのかい?」


「はい、もうなんとも」


「よかった」


 小さく微笑んだマーチ二は、けれどすぐに真剣な表情で瑠都に訴えかける。


「これからは困ったことがあったらすぐに言うんだよ。みんな、君が大切なんだ。もちろん、俺も」


 マーチ二はそっと瑠都の頭を撫でた。柔らかい手付きが、ひどく心地良い。


 色んな人に、心配を掛けてしまった。

 その事実をひしひしと感じて、申し訳なさに苛まれる。


「……はい」


「よし、約束だ」


 素直に返事をした瑠都に満足げに頷いてみせて、頭から手を離す。


「さっきマリー様と擦れ違ったよ。もうすぐミローネさんたちが様子を見にくるだろうね。朝食の準備をしていたみたいだけど、食べれそう?」


「おなか、すいてます」


 正直に答えた瑠都に、マーチ二は子どものように表情を崩して笑った。


「じゃあ俺も一緒に食べようかな。ここに運んできてもらおう」


 言いながら立ち上がったマーチ二は、扉のほうへと体を向ける。


「先に汗を流してくるよ」


 よく見れば、マーチ二は濃紺の軍服を身に纏ったままだ。そのことに気が付いて、瑠都はマーチ二が朝方まで仕事だと言っていたことを思い出した。


(……駆け付けて、くれたんだ)


 館に戻ってすぐ、瑠都に起きたことを聞いたのだろう。だから息を乱して、ノックすることすら忘れて扉を開けた。


 去ろうとするマーチ二の広い背中を、ただ見つめる。

 伝えたいことがたくさんあるのに、なんと声を掛けたらいいのか分からない。


 瑠都がシーツを握り締めた時、唐突にマーチ二が振り返った。そのまま踵を返したかと思えば、またすぐにベッドの側に舞い戻る。


「マーチ二さ、」


 マーチ二は身をかがめると、名前を呼ぼうとした瑠都の唇を奪った。


 音を立てて、ゆっくりと唇が離れる。互いの体の中に、熱い魔力とリメルテーゼが巡っていった。


「俺が一番に奪おうと思ってたんだけどな……」


 息の掛かる位置でそう呟いて、マーチ二は眉を下げた。もう一度頭を一撫でして、今度こそ部屋を出ていく。


 部屋の中には、真っ赤になったまま固まる瑠都とメイスだけが残された。


「魔力が、まだ足りないのかもって、思ってくれたのかな」


 なんだか気まずくなって、瑠都の口は無意識にそう紡いでいた。


「そ、そっか。また倒れたりしたら大変だもんね」


 メイスもぎこちなくそれに納得を示す。


 しかしそう言ってから、メイスは途端に不安になる。もしかしたら本物に、必要な分の魔力が足りていなかったのではないか。瑠都のことだから、まだ辛いのに隠しているのではないのかと。


「僕も、魔力を交換しようか?」


「えっ?」


 その提案に、瑠都は驚きながら向き直る。メイスが言っている交換とは、深い魔力を受け渡す方法のことだ。


「い、いいよ! 大丈夫! メイスはそんなことしなくて大丈夫だから」


 真っ赤になったまま勢いよく首を振る。はっきりとした拒否に、再びメイスがぴしりと固まった。





 瑠都の自室で皆で朝食を取ったあと、メイスは学校へ行き、マリーは公務のため城へ戻った。

 マーチ二は側にいてくれようとしたが、夜勤明けであるのに無理をしてほしくなくて、休んでもらうよう瑠都がお願いした。マーチ二は渋っていたが、やがて瑠都の気持ちをんで部屋へと戻っていった。辛くなったらすぐ呼ぶんだよ、そんな言葉を残して。


 ミローネから固く言い含められたように、必要最低限の用事以外ではベッドを出ないようにしていた。怠けているような気がして心許なかったが、体はもうすっかり元気だと言った時のミローネの形相を思い出して、瑠都は大人しくシーツにくるまっている。


 そんな瑠都の元にジャグマリアスとフェアニーアが訪れたのは、夕刻のことだった。


 見舞いにきた二人までがベッドから出ることを許さなかったため、申し訳なく思いながらも上半身だけを起こして対応する。


「ご迷惑をお掛けしました」


 そう言って頭を下げた瑠都に、フェアニーアは優しく否定を示した。


「迷惑など……。未明には任務で出ていかねばならなかったので、ご様子を確認できず思案していたのですが、お元気そうで安心しました」


 静かな笑みを落とすフェアニーア。その横に佇むジャグマリアスを、瑠都はおずおずと見上げる。


「あの、ジャグマリアスさん……」


「明日は」


 意を決して切り出すが、口にしようとした謝罪はジャグマリアス本人によって遮られた。


「明日は、見舞いに何か菓子でも携えてきましょう。食べたい物などありますか」


 ジャグマリアスはきっと、魔力の交換について瑠都が謝ろうとしていることなど見透かしている。それなのに、すっかりと話題を変えてしまった。


「……じゃあ、タルーミミの美味しい焼き菓子を」


「分かりました、楽しみにしていてください」


 有無を言わせぬ眼差し。瑠都はもうそれ以上、言葉を紡ぐことなどできなかった。



 体に障ってはいけないからと、二人は早々に辞した。帰り際、フェアニーアが思い出したように瑠都に告げる。


「実は、エルがルトさんに色々聞きたいことがあると息巻いておりまして。今は遠慮するようにと言ってはいるのですが……何せ魔力が絡むことですので言うことを聞くかどうか」


 リメルテーゼのこと、魔力のこと、できることをが増えたのか、体に生じる変化など。

 珍しく興奮していた幼なじみの様子を思い出して、息を吐く。


「部屋に入れないようにと皆にお願いしてあるので大丈夫かと思いますが、しばらくは外が騒がしいかもしれません。気になさらないでくださいね」


 つい先刻は部屋の前で、はたきを構えたフーニャと睨み合っていたと聞いて瑠都の顔が青ざめる。


 いざ会った時、どんな反応が待っているのか。考えて少しだけ不安になったのだった。





 ジャグマリアスとフェアニーアが退室した部屋は、また静寂に包まれた。


 シーツの下のほうから塊が移動してくるのを見つけて、瑠都はそれを見守る。出口に辿り着き、勢いよく顔を出したのはうさぎのぬいぐるみ、ルビーだ。

 両耳を動かして瑠都の側に擦り寄る。きらきらとした赤い瞳はどこか楽しそうだ。


 朝目覚めてから、あちこち部屋の中を駆け回るルビーは、昨日までと比べて元気になっている気がする。

 瑠都が無意識に注いでいるというリメルテーゼを源として動くルビーだが、やはりそれが充分に満たなくて、眠る回数も増えていたのかもしれない。


 ふわふわの耳をそっと掴むように撫でる。


 瑠都が本調子でないということは、ルビーだって元気でないということだ。ずっと一緒にいるぬいぐるみが元気を取り戻したことに、嬉しさを感じる。


 特別な魔力がなければ動かなかった、大切な友達。


 これからはきっと定期的に、今までよりも強い魔力を分けてもらわねばならなくなるだろう。その事実を悔いて、自責に溺れるということは、ルビーの存在すら否定することに繋がる気した。


「そうだよね……ごめんね」


 瑠都はルビーを抱き寄せて、腕の中に閉じ込めた。


「大好きだよルビー」


 もぞもぞと動くルビーが、応えるように短い腕で瑠都に触れる。その動きがくすぐったくって、思わず笑った。

 

 

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