第8話 絶望と後悔②

「おい、どうし……うっ痛ってぇ」


武器に血を垂らしたとき俺の体が動かなくなる


「おい、この国に拘束武器があるのを知らなかったのか?」


拘束武器

自分では外せない絶対拘束武器。これをつけると二度と体が動かなくなると言われている。


「これは、今じゃ王城に一本しか残ってないだろ」

「あぁ、盗んできた。バレても許されるだろなんたって勇者だからな」


ユウヤは、終始ニヤニヤしながら、拘束されひざまずいている俺の周りをグルグル回っている


「おい!どうことだよ、外してくれ、悪い冗談なんだろ」

「冗談なわけないだろ!俺はお前をずっと殺したいって思ってだんだよ」


ユウヤは、顔を真っ赤にして怒鳴ってくる

俺は何故恨まれなきゃやらないんだ


「俺が何をしたって言うんだ」


ドカッ

顔を蹴られた。勇者だと言うのに本気で蹴ってくる


「お前のそういうところが嫌いないんだよ

俺がなにしても平気な顔をする。

女性もお前にしか寄ってこない。メアに夜無理矢理迫っても俺より強い力でお前のとこに逃げていく」


「そんなことだけで………」

「そんなことだと、ふざけるなよ?1番うざいのは、お前たちが勇者である俺より強いことだよ」

「まぁ、勇者がいるんだそれより強い奴は排除しないとな」


俺は、話の途中あることを思い出した。


「なぁ、ユウヤメアは、どうした。」


俺は初めてこの状況を焦り出した。


「あぁ、殺す時は一緒だからな。おい!もういいぞ」


俺は、連れてこられたメアを見て激しい怒りが押し寄せた。

連れてこられたメアは、顔を大きく腫らしていて、腕や足に少なくないアザが見つけられた。


「おい!!メアを離せよ!。メアこっちに来てくれ」

「アル………キス?」


メアは、泣き出し俺の名前を呼んでいる

そしてこっちに来ようとした瞬間バチバチと音がしてメアが叫び出す


「うわぁぁぁ、うっ………いたいよ、もう離してよ…アルキス……助けて」


メアは奴隷契約をされていた。


「くそっ!!お前らふざけるなよ」

「はははははははぁ、お前のそういう顔が見たかったんだよ」


そう言ってメアを結構な力で蹴る。蹴られるたびにメアはうめき声をあげ俺に助けを求めてくる。


「おい、離せよ」


自分の感情にどんどん黒いのが入り込んでくる。どす黒い声だった。



  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る