あとがき

 この小説は気付いてる方もいらっしゃると思いますが、僕、ピートを取り巻く環境下で実際に起きた事実を元に描いています。

 2001年度女性に対しての性犯罪は約1万1千件起きています。これは、訴えがあったものであり、実際は10万件以上といわれています。

 レイプという犯罪は、訴えでる際に状況を捜査官に説明しなくてはいけません。これに伴う精神的苦痛や、セクハラじみた質疑をセカンドレイプといったりもするそうです。

 また、犯人逮捕後も、法廷という場で被害者は証言をしなくてはなりません。これをサードレイプというそうです。

 2002.12.19 現在、法の改正に伴い、女性法廷係官や婦人警官が付き添い、審理の場での被告との接触を極力避けたり、傍聴席から姿が見えないように衝立を使用したりして 審理を進めることで、こういった、セカンドレイプ、サードレイプといった苦痛は減ってきているそうです。


 この小説を中断した理由は、この話を読む事によって、こういった事件の被害者や家族の方が苦しい思いをするのでは?と考えたからです。

 当初、彼女の為に書かれたこの小説は、彼女のお母さんの意思によって公開される事になりました。

 中断することによって、そのまま中断すべきだという意見も、いつか続きを書いてほしいという意見も聞きました。そして、そういった声を聞き再開するべきと言ってくださったのも、彼女のお母さんでした。

「読者の立場を考えろ」そう後押ししてくれたのは師匠でした。

 決して同情してほしいワケでも、共感してほしいワケでもありません。この小説は自己満足に過ぎない物語であるのは確かなのですから…。

 もし、読んでくださった皆さんの中で何か思うモノが生まれれば幸いです。


 1994.12月 ただ呆然と「死」を考えていた僕に一言「死ぬなよ」と言ってくれた友人Y.K

 1995.5月 「貴方の中の彼女も含めて、私は貴方が必要だよ」と言ってくれたE.Mさん

 この十年間、叱咤激励してくれたたくさんの友人、仲間達に心から感謝します。

 最後までお付き合いいただいた読者の皆さんに心から感謝します。

 そして、公開する事を渋っていた僕を叱り飛ばしてくれた今は亡き友人K.T

 1994.12.19永眠した親愛なるK.Hにこの小説をささげます。

 2002.12.19 ピート

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なにもできないよ ピート @peat_wizard

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