作者に逆恨みする心理の分析と応用③多層防御2
作品の批判と作者自身に対する人格攻撃は別です。
子供でもわかる
読書感想文であの作者は不道徳だとか残忍だとか言われたらどう思いますか。
作家なら自分の読者に置き換えてみてください。
作品の感想だけで自分の人格までボロカスに言われたらどうしますか。
誰だって気分を害するでしょう。
作品の感想というのは人それぞれです。面白い、つまらない、なんとも思わない。
人の数だけ感想があります。それは「批判」であり表現の自由です。
「つまらない」「下手糞だ」と言われて悔しかったら文章や表現力を磨くか
作品を発表しなけばいいのです。
しかし、作者の人格まで批判されたらどうなるでしょう。
「あいつは家庭内暴力の話ばっかり書いている。きっと平気で暴力をふるう性格なんだろう」
こんなことを言われたらたまったもんじゃないです。
世の中には毒親と言って子供を平気で虐待する親がいます。
そのような問題を世間に広く知ってもらいたくて取材して本を書いたとします。
著者は毒親ですか。違いますね。
本の内容から受ける感想だけで作者の人格は決まりません。
死刑囚が法廷で嘘泣きするだけで反省しているとみなされ減刑になりますね。
法廷の嘘泣きだって表現です。
●アクティブとパッシブ
さて、そうは言っても「他人の心」なんて誰も支配できません。
「人格攻撃をするな」と言ってもする人はするでしょう。
人工知能が作品を書くようになってくると、そこに機械に対するさまざま負の感情が混じってくる。
AIには感情や人格がありませんから心が傷つくことはないにですが、人間でない分、よけいにセキュリティリスクが高まる。
AIであろうと人間の作者であろうと、読者の心まで支配することはできません。
読者だって人間です。
それならばどうすればいいか。
「自分が変わるしかない」
それがアクティブ防御です。多層防御に他にパッシブ防御というのがあって、喩えるなら盾と鎧で身を固めることです。
判りやすく言えば「打たれ強くなる」
アクティブ防御は、いわばゴールキーパーです。積極的にボールを受け止めに行く。
パッと思いつくアクティブ防御の手段として感想のフィルタリングがある。
ここでAIの強みが生かせると思います。
読者からの感想をいったん貯めておいて、文章を解析する。
もし、そこに批判の域をこえた人格攻撃があれば、それを検出して作者に知らせる。
あるいは自動的にユーザーブロックする。
作者と読者の間にいくつもの層を設ける形式が多層防御です。
【悲報】西暦2021年、創作論終了のおしらせ 水原麻以 @maimizuhara
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