作者に逆恨みする心理の分析と応用③多層防御1

無料の作品に期待を裏切られ読書時間の損失補償を主張する人を救済することは可能なのでしょうか。

先述のプロスペクト理論には価値関数というものがあります。

損得勘定をグラフ化したもので縦軸に満足度、横軸に損から得に至る変化を置きます。

曲線は原点付近で急激な傾斜をしており端的に言えば

「傑作を1本読んだ満足感より駄作を1本読まされたガッカリ感の方がはるかに大きい」ということです。

具体的な数字で表してみましょう。

いう金額によってもたらされる価値(嬉しさやガッカリ感)は、金額に対して正比例ではありません。

筒井義郎著『行動経済学入門』(東洋経済新報社、2017年)によると、損失がもたらす影響は、利得のおよそ2.25倍だそうです。

(プロスペクト理論とは? 行動経済学をビジネスに応用する方法)より引用

出典 https://studyhacker.net/prospect-theory


どうやら一筋縄ではご満足いただけないようです。

こうなったらシステムの護りを固めるしかありません。

システムセキュリティの一つとして「多層防御」という考え方があります。

防御というからにはあくまで受け身なのですが護り方にもいろいろありまして

主体的であるか受け身であるか。換言すれば玄関口であしらうか、盾と鎧で完全防護するかの違いです。


次回は多層防御について言及します。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る