第3話
「ぬきつの続きのヤツ、どうなってんの?」
「いや、期間が開いちゃったからド直球ですねぇ。すんません」
と、二席は開いているのにうるさい客がいる。何だろうね。別の席へ移ってもいいが仕事を抜けて訪れたドーナツ屋だ。サッサと食べてコッソリ戻ろう。
菓子は苦手だ。いや、嫌いという意味ではない。腹持ちが悪いのに作る手間は食事の何倍もかかる。だから自炊はするが菓子は絶対に作りたくない。メシは生きるための糧、菓子は元気になってもらいたい愛する人に作るものだ。
「さってっと、ごちそうさまでした」
ナプキンで口元を拭き、皿とコーヒーカップを下げる。店を出たら会社への道のり僕はボソッと呟いた。
「今日も美味しかったな。シュガーレイズド」
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