第7話 夏休み前⑥

まさに夏の嵐が如くの勢い。


明屋の疲れた表情を見ながら海士は苦笑いを浮かべた。


「ちっこい体に似合わず、相変わらず台風みたいな先輩だな、付き合うのか?」


「ああなった先輩は止められないよ、先に帰ってて」


明屋は満艦飾に続いて階段へ向かう。


「台風といえば、、」


後ろから海士が声を掛ける。


「この前の台風でさ、島の砂浜に漂流物がたくさん打ち上がったんだ。あした清掃活動があるから良かったら参加してくれ」



手を振って海士に応える。



………先輩が残した誤解は夏休み明けまで解けないだろうなぁ


明屋はブルーな気持ちをそのままに満艦飾を追った。


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