第148話 ついでにもう少し運動を

 自然に囲まれた公園をしばらく歩き、公園の出口に差し掛かったあたりでふと足を止める。


「ミミちゃん、まだ動ける?」


「はい、全然大丈夫ですよ」


「他に誰もいないし、もしよかったらバドミントンしようよ!」


 あたしがそう提案すると、ミミちゃんは二つ返事で賛成してくれた。

 そして道具を取りにいったん帰宅し、日差し対策に帽子を被って再び公園へ赴く。


「行きますよー」


 適度に距離を取った後、ミミちゃんが合図をしてからサーブを行う。

 絶妙な力加減で振り抜かれたラケットは、あたしが返しやすい位置にシャトルを運んだ。


「もっと強くてもいいよ~」


「分かりましたっ」


 先ほどより威力を強めつつも、ほとんど変わらない位置に飛んできた。


「コントロールいいね!」


「ありがとうございますっ」


「おっぱいの揺れも最高だね!」


「そ、そういうことは言わなくていいです!」


 直前に動揺させてしまったことにより、ミミちゃんのコントロールが乱れてしまう。


「あっ、ごめんなさいっ」


「任せてっ」


 あたしは非力ではあるけれど、素早さにはそれなりの自信がある。

 目測でおおよその落下地点を予想して一直線に走り、余裕を持って打ち返す。


「んっ」


「ユニコちゃんすごいですっ」


「えへへ、ありがと~」


 ミミちゃんに褒めてもらえて、思わず頬が緩む。

 それから夢中になってラリーや軽い試合形式での打ち合いを楽しんだあたしたちは、気付けばすっかり汗だくになっていた。

 本格的に気温が上がってきたこともあり、ちょうどいい頃合いだと判断して公園を後にする。


「こういう時、家が近いと助かりますよね」


「だよね~、すぐにシャワー浴びれるもん」


 などと談笑しているうちにもうマンションに着いた。

 散歩とバドミントンでシャツがずぶ濡れになるぐらい汗をかいたから、帰ったらすぐにでもシャワーを浴びないと。

 もちろん、ミミちゃんと一緒に。

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