第4話 配信後のあれこれ
ミミちゃんとのコラボ配信を終え、その場で立ち上がってうーんと手を上に伸ばす。
「明日は祝日だよね。また二回行動しよっかなー」
「いいですね、同盟の皆さんもきっと喜んでくれますよ」
なんてことを話しつつ、ミミちゃんと共にストレッチを行う。
配信中は基本的にずっと同じ姿勢なので、しっかり体をほぐしておかないと。
「ミミちゃんは予定入れてる?」
「はい、先輩のチャンネルでコラボします」
「おー、二日連続でコラボだね」
「そうなんですよ。意図せずタイミングが重なる時ってありますよね」
「確かに。そう言えば、あたしも先月の半ばぐらいに五日ぐらい連続でコラボしたかも」
ミミちゃんとのコラボだったり、先輩に誘われて企画に参加したりして、たまたまコラボウィークになっていた。
さて、と。
パソコンの電源を落とし、機材を片付ける。
念のため配信を切り忘れていないかスマホで確認してから、ミミちゃんと至近距離で向き合う。
「ミミちゃん……」
ここからは同じ事務所の仲間としてではなく、愛し合う恋人としての時間だ。
手のひらを合わせて指を絡め、お互いに顔を近付けていき、唇が触れる寸前に瞳を閉じる。
「んっ……ちゅ……ぁむっ」
もう何度目になるか分からない、最愛の恋人とのキス。
目を閉じていても唇がどの辺りに当たっているのかハッキリと分かるほど経験を積んでいるのに、感動や幸福感はファーストキスの時からまったく色褪せていない。
「ミミちゃん、好きぃ」
「わ、わたしも、大好きですっ」
蕩けるような快楽に浸りながら想いを伝えると、ミミちゃんが照れた様子で応えてくれた。
時折下唇に軽く吸い付いてみたり、ミミちゃんの口に舌を入れてみたり。
エッチなファンアートでも滅多に見ない濃厚なキスを、あたしたちは思う存分に楽しんだ。
明日の配信でうっかり口を滑らせてしまわないよう、気を付けておかないとね。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます